リスティング広告における広告見出し 1の重要性

先日社内で話題になったというのもあるのですが「広告見出し 1の重要性について、割と真剣に考えないといけないのでは?」という件について、ここ数日ずっと考えていました。先日直近1年の自分の所感も交えて、下記のようなツイートをしました。

リスティング広告の広告文の作り方」の中でも記載した通り、広告文は広告のパフォーマンスを大きく左右させる、極めて重要な要素です。

広告文を構成する要素の中でも、特に「広告見出し 1 」は真っ先に視認される要素であり、広告の良し悪しに対して与える影響は大きく、そのため広告見出し 1を考える際は特に慎重に取り組まねばなりません。

また近年モバイル環境において、Google は積極的に広告表示テストを展開しており、それらのことも加味しつつ、広告文を作っていく必要性が高まっています。

本日はまずは広告見出しに関する原理原則から、 Google が行っている広告表示テストの具体例についても触れつつ、広告表示テストなども加味した上でどのように振る舞うのが理想的なのかという点について解説していきます。

注意事項

本記事では便宜上「広告見出し 1」で統一しています。Google 広告では「広告見出し 1」と呼ぶところ、Yahoo!広告では「タイトル1」というのが正式名称です。その点ご了承ください。またレスポンシブ検索広告に関してはそもそも「広告見出し 1」という概念が存在しませんが、その点も便宜上説明を省いています。本記事における「広告見出し 1= レスポンシブ検索広告上で一番最初に表示されている広告見出し」とご理解ください。

1.なぜ「広告見出し 1」について考えることが重要なのか

理由は3つあります。

(1)そもそも広告見出しは重要

まず前提として、広告見出し 1に限らず、広告見出しはどれも重要です。 Google 広告の公式ヘルプ上では広告見出しについて、下記のように記載されています。

広告見出しは、検索広告で唯一クリック可能な部分でもあります。この部分は青文字で大きく表示されるため、説明文よりも目立ち、広告全体の訴求力に強く影響します広告見出しの内容と質は、広告の掲載結果を左右する重要な要素です。

広告見出しは、広告を導入する際にもテストをする際にも、最も注力すべき部分です。優れた広告見出しは、特に大きな成果を期待できる要素です。

ブランドや提供している商品、サービスを反映したメッセージを作成する」より一部修正の上引用

・広告見出しの作成に注力する

理由: 広告見出しはユーザーが最初に目にする箇所であり、広告の掲載結果を左右する重要な要素です。

効果的な検索広告を作成する」より一部修正の上引用

…ただし、3 番目の広告見出しや 2 番目の説明文は表示されないことがあるため、重要な情報または必須情報は広告見出し 1、広告見出し 2、または説明文 1 に含めましょう

ブランドや提供している商品、サービスを反映したメッセージを作成する」より引用

上記3つのヘルプ内容から、以下4つの事が考えられるのではないでしょうか。

  • 広告見出しはどれも重要
  • 広告見出しは最も(作成時に)注力すべき部分
  • 優れた広告見出しには大きな成果を期待できる
  • 広告見出し 3、説明文 2 は表示されない事がある

(2)テストを考慮しても広告見出し 1にこだわる形が望ましい

Google は様々な広告表示テストを展開しています。

例えば、以前からたびたび Twitter 上で「広告見出し 2が表示されない」といった情報が散見されますが、自分も以前から目撃しています。

他にも、広告見出し 2が広告見出し 1の下に小さく表示されるケースなどもあります。

広告見出しの仕切りとして「|」の代わりに「・」「-」が使われるケースなどもあります。

広告見出し 1 すら途中からカットされるケースがありましたが、さすがに情報量が少なすぎるためか、クリック率などに影響が出たのでしょうか。こちら、最近はすっかり見かけなくなりました。

また先日も、ちゅうそんさん@Chuson_wn が下記のようなツイートされていました。

自分の部下がたまたま、ちゅうそんさん同様にこの広告表示テスト環境下であったため目視で確認できたのですが、広告見出し 2が説明文と同化しており、通常の広告見出しと異なり、広告見出し 2がクリック不可の形式になっていました。

このように Google は様々な広告表示テストを展開しています。しかし、これらのテスト内容には以下のような特徴があります。

  • 広告見出し 1が強調される、必ず表示されるテストが多い
  • ヘルプ上「重要な情報を含めましょう」と記載されている広告見出し 2すら省略される事がある
  • 広告見出し 2が説明文が同化し、クリック不可となるようなテストもある

ヘルプ上には「広告見出し 1」「広告見出し 2」「説明文 1」が重要と記載されているものの、広告見出し 2 が省略されてしまうケースがあるほか、説明文と同化してしまうのであれば、広告見出し 2に関する説明としてヘルプ上に記載されている「唯一クリック可能な部分」であり「青文字で大きく表示されるため、説明文よりも目立ち、広告全体の訴求力に強く影響します」という前提は崩れると考えられます。

これらの点を総合的に考慮すると、やはり「広告見出し 1にこだわる形が望ましい」となってくるのが自然です。

ちなみにこれは余談ですが、Google がモバイル環境で広告表示テストを積極的にここ数年行っている理由は、巨大化の一途を辿っていたスマホ画面サイズが、ある程度固定化されつつあるという点が非常に大きいように考えられます。

15-19-19のテキスト広告に加える形で拡張テキスト広告が導入され、広告上で使用可能な文字数が増えたのは比較的ここ数年での話です。拡張テキスト広告が導入された背景には大画面スマートフォンの登場、そして広告枠の変化が大きく影響していると自分は考えているのですが、一定のところで画面サイズは大きくならなくなりました。

ある程度主流のスマホの画面サイズが固定化されつつある以上、その中で表示される広告見出しの長さについても、最適化テスト(広告の一部が省略されたりけずられたりする)が行われるのは当然です。

しかしながら上記した通り、広告見出しは広告の掲載結果を左右する重要な要素です。大きなテストはリスクを伴います。Google が様々な広告表示テストを行う中で、比較的広告見出し 1へのテストに対して積極的ではないのはこの点に起因しているように考えられます。

(3)そもそも現代人は文章をちゃんと読まない

そもそも現代人は文章をちゃんと読まない(特に文脈なんて絶対読まない)というのも大きいのではないか、と個人的には考えています。

例えば会見での発言の一部だけが切り取られて炎上したり、SNSでの発言や週刊誌、ニュースの見出しだけがひとり歩きし、その結果フェイクニュースが蔓延したり、社会問題にまで発展するケースも数多くあります。

上記の例だと会見本編の映像を全員が見れば、そういった誤解は生じないのかもしれません。しかし現代人の多くは、例え YouTube 上に会見動画が無料で公開されていたとしても、ほとんどの人は確認しません。

これと同じような現象が、広告文(特に広告見出し 1)とランディングページの間で起きていても不思議ではありません。

数年前に小西さん@isseik が下記のようなツイートをされていましたが、ニュースの見出しだけ読みコメントをしたり SNS で拡散するユーザーがいるように、広告見出しの情報だけを確認し、ランディングページは参考程度にしか読まず(熟読したり料金表を確認しつつもしっかりと精査・比較したりしない)コンバージョンしてしまうユーザーがいても、別段違和感はありません。

3.設定すべき広告見出し 1について

これらの点を踏まえ、設定すべき広告見出し 1についても触れておきたいと思います。

(1)シンプルに意味不明なものは控えた方が良い

意味不明な広告見出し 1は控えた方が良いでしょう

クリック率が高くとも、コンバージョン率が低い広告文が出来上がってしまうケースも考えられます。のちに機械学習が進むと最適化され、コンバージョン率が上がると思いきや上がらない展開が容易に想像がつきます。

また近年は自動入札戦略などを導入しているアカウントも多いので、そのような広告が野放しになるケースは少ないのですが、逆にそういったケースで一番怖いのは、例えばマイクロコンバージョンや軽めのコンバージョンポイントを設定しておき(資料請求など)コンバージョンが発生するも、見込み顧客外からのコンバージョンが多発し、良くない形で最適化・機械学習が進んでしまう点にあります。

拡張テキスト広告はもちろん、レスポンシブ検索広告も、見出し固定機能などを用いてある程度のコントロールは可能です。固定機能は、レスポンシブ検索広告の編集画面から設定可能なものになります。

しかし公式的に固定機能の使用は推奨されていないため、気になる方はレスポンシブ検索広告の個別のパフォーマンスを見にいき「アセットの詳細を表示」から確認を行うべきです。

「組み合わせ」を確認することで、広告の表示パターンを確認することが可能です。

参照:レスポンシブ検索広告について

(2)文字数制限上限まで使い切ればそれで良いのか?

結論は、否です。

現在拡張テキスト広告、レスポンシブ検索広告では広告見出し 1、または広告見出しは全角15文字(半角30文字)と制限されています。

特に15-19-19(テキスト広告)が主だった時代は、「如何にして限られた文字数制限の中、情報を詰め込み、効果的な広告を作り上げるか」という点が重視されていたように感じますが、最近では結局文字数制限以内に広告が収まっていたとしても、上記した通り広告の一部が省略・非表示になるケースも多く散見されます。

以前にも「リスティング広告の広告文の作り方」の中で下記のように説明しましたが、そもそも広告見出し〜説明文を一貫して読んでもらえる、広告の文脈を理解してもらえるとは考えない方が得策です

広告文を設定したとしても、プレビュー通りに広告が表示されるとは限りません。

例えば Google 広告の場合、常に媒体側で様々な広告表示テストを実施しています。近年では「広告見出し2」が一部省略されてしまうケースや「広告見出し3」「説明文2」に至っては殆ど表示されない…などといった動きがあります。

そのため広告文を作成する際は「広告見出し1〜説明文を一通り読めば意味が理解できる」といった内容にしてはいけません。そのような動きがあることを想定し、より短く端的に、的確に伝えたい情報を広告上にまとめて伝える必要があります。

リスティング広告の広告文の作り方」より引用

またブランドネームなどを用いた広告の場合などは、広告見出しが短くても有効なケースがあることを Google は公式にアナウンスしています。

 広告見出しを長くするとクリック可能なスペースが広がりますが、すでにお客様のブランドを検索しているユーザーには、広告見出しが短い方が効果的な場合もあります。

効果的な検索広告を作成する」より引用

つまり「広告効果のある良い広告見出し」を考えた際に文字数制限ギリギリのものが出来上がる可能性があるのですが、文字数制限ギリギリのものを作ったとしても、それが「広告効果のある良い広告見出し」になるわけではないということです

ある程度のセオリーな考え方に則って広告文は作っていきながらも、試行錯誤を永遠に一定周期で繰り返していくなどの工夫が絶えず必要となります。

(3)広告効果ある広告見出しを考える

数ある「優先すべきこと」の中でも、最も優先すべきが広告見出しについて考え抜くことであり、 広告見出し 1はその中でも特に考え抜くべきものです。

以前にも「リスティング広告の広告文の作り方」の中で、広告効果のある広告見出しはどのようにすれば作り出せるのかについてはフローに沿って解説していますが、例えば商品力が低いように思える商材、競合と比較して優位性のない商材であったとしても、効果的な広告見出しを作ることは可能です。

根気よく基礎の基礎から徹底して考え、広告効果ある広告見出しを考えましょう。

最後に

要点としては、以下の通りです。

  • 広告文を構成する要素の中でも「広告見出し」は重要
  • 広告見出しの中でも「広告見出し 1」は特に重要、考え抜くべき
  • 広告見出し1しか表示されない場合も考慮、意味不明な広告になっていないか要確認
  • 広告見出し〜説明文を一貫して読んでもらえる、広告の文脈を理解してもらえるとは考えない方が得策

また最後に余談ですが、もちろん「広告見出し 1以外はどうでも良いのか?」というわけではありません。引き続き広告見出し 2や説明文も重要です。ただ広告見出し 1に関しては「重要度合いが他の広告構成要素に比べて桁違いに高い」ので、その点も考慮した上で広告文を考えてあげる必要があるのではないか

文責:川手 遼一