Google 広告で特定の広告主の広告が一覧で確認可能に

Google は「広告の透明性」の観点から Google 広告は特定の身元確認済み広告主によって過去30日以内に配信された広告が確認可能なように設定していくという方針を提示しました。

注意事項

本機能は現在実装されているわけではなく、米国においては数ヶ月以内に、2022年には世界中の様々な国々で導入されると公表されているものになります。

今後どのような取り組みが展開されるのか

冒頭でもご紹介した通り、Google は 特定の(身元)確認済み広告主によって過去30日以内に配信された Google 広告を確認可能なように展開していきます

参照:確認済みの広告主とブランドを会社のリストに追加する

実際にまだこの変更は実施されていませんが、公開されているイメージを確認する限りだと、リスティング広告上部「▼」または「i」、あるいは YouTube 広告内部再生ボタン上部「i」をクリックし表示される「この広告について」または「この広告主について」をクリックすると、その広告主が過去30日以内に配信したあらゆる形式の Google 広告を確認できるようになるようです。

Users can access these disclosures in our new “About this ad” menu to see the ads a specific verified advertiser has run over the past 30 days.

(訳)ユーザーは「この広告について」にアクセスすると、特定の確認済み広告主が過去30日間に掲載した広告を確認できます。

Giving users more transparency into their Google ad experience」より引用、Google 翻訳を用いて翻訳、一部執筆者が修正

いつ展開されるのか

展開のタイミングについては、米国においては数ヶ月以内に、2022年には世界中の様々な国々で導入されると公表されています。

Advertiser pages will launch in the coming months in the United States, and will roll out in phases to more countries in 2022. We will also continue to explore how to share additional data within advertiser pages over time.

(訳)広告主のページは今後数か月以内に米国で公開され、2022年には段階的にさらに多くの国に展開されます。また、広告主のページ内で追加のデータを共有する方法についても引き続き調査していきます。

Giving users more transparency into their Google ad experience」より引用、Google 翻訳を用いて翻訳、一部執筆者が修正

なぜこのような取り組みが行われるのか

冒頭でも説明した通り、広告の透明性向上のためにこの取り組みは展開される予定です。詳しくは「Giving users more transparency into their Google ad experience」にも記載されていますが、以下の取り組みを行うことで Google は以下のようなメリットがあると考えているようです。

  • エンドユーザーが良いと思った広告から、広告主や取扱製品をより手軽に理解することができるようになる
  • エンドユーザーが広告の通報をより簡単にできるようになる
  • エンドユーザーがより安心できる明確で直感的な広告体験を味わえるようになる

またこの動きにより、より広告主の責任の明確化、広告メッセージの統一感が必要とされてくる動きはますます強まっていくものと考えられます。これまであったような二枚舌な広告の展開なども一掃されていくのではないかと考えられます。

広告運用者側で行うべき対応

現段階ではまだ具体的なアナウンスはありません

ただ導入が進むにつれて、特定のアカウントでは何かしらの対応を要請される可能性がありますのでヘルプを常に見ておく、要請がきた時点で早めにクライアントに対しても背景を説明しておくなど、対応が必要となってくるものと考えられます。

また現時点では公式ヘルプでは「適格性の確認について」などは目を通しておいた方が良いかもしれません。特に下記の部分などは、今回の変更によってより重要となってくる指摘かと思われます。

Google が取り組んでいる透明性の向上の一環として、Google 広告アカウントおよび広告キャンペーンに関する以下のような情報を公開することがあります。

・広告主名の変更履歴
広告クリエイティブ
広告が配信された日付と地域
・法的な理由またはポリシー違反により削除された広告や停止されたアカウント
・ビジネスの連絡先情報

個人の連絡先情報、電話番号、メールアドレスは公開されません。

適格性の確認について」より引用

広告ライブラリとの違い

例えば Facebook は同じく広告の透明性のために「広告ライブラリ」というものを設け、常時どのような広告を配信されているのかなどを確認できるようにしています。

広告ライブラリには検索機能があり、特定のキーワードを入力するとテキストや、画像内テキストなどに対して検索を行い、該当する広告を表示する仕組みになっています。

広告ライブラリは広告の透明性を保証する最も包括的な機能であり、Facebookが提供するアプリやサービス全体の広告を一覧できます。配信されている広告についての詳しい情報を提供することで、広告の透明性を維持しています。

広告ライブラリについて」より引用

現段階で公開されている Google のそれは Facebook の広告ライブラリとは異なり、検索して情報を集めてくるようなものではなく、特定の広告を選択し、その広告主が過去30日以内に配信していた広告が確認できるような仕様となるようなのでその点が大きく異なります。

どのような活用方法が考えられるのか

すでに海外の広告運用者の間では話題になっていますが、競合調査などが従来に比べて正確に、かつ効率的に行えるようになるのではないかと考えられます。

1つでも広告を見つけることができれば、その広告主が配信している広告が全て確認できるようになるため、例えば競合他社がどのようなYouTube広告を展開しているのかは勿論、「そもそもYouTube広告を展開しているのか」などといったことまで確認できるため戦術ベースで施策を考えたりする際にも活用できるはずです。

また出どころ不明な、誰が配信しているかも分からないような広告、いわゆる「テストテストテスト広告」を見かけた際や、配信元不明の広告によって迷惑を被っている場合などに配信元を特定できる可能性も高まるのではないかと考えられます。

そして、営業提案時などの素材としても使えるものが得られる可能性も高いという点も注目しておくべきです。

既存の広告運用に対して改善提案を提出する際の素材集めにも活用可能ですし、競合他社が既に取り組んでいる施策に追従したい場合などにも、視覚的に訴えかけるための素材をより効率的に集めることなどが可能になるのではないでしょうか。

文責:川手 遼一