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本機能は廃止、もしくは段階的廃止が予定されています。
先日 Google は米国英語検索環境において「連続スクロール(別名:無限スクロール)」をモバイル環境で提供を開始しました。本記事では日本でもこの機能が実装された際に、どのような影響が生じうるのかについて公式情報を読み解きつつ解説していきます。
目次
米国英語環境でモバイル端末にて検索をした際に「See more」が消失し、本来であれば「See more」ボタンをタップしなければ見ることができなかった2ページ目以降の情報も1ページ目の検索結果画面上にされるようになる仕様変更がなされています。この仕様(変更)を Google は「連続スクロール(Continuous scrolling)」と 呼んでいます。
参照:Continuous scrolling comes to Search on mobile
リリース当初、私の方でTwitterにて「最大4ページ相当まで連続スクロールにより情報が表示されるようになる」との情報を発信しましたが(現在はツイ消し済)
正確に「最大4ページ目までコンテンツを表示する」といった公式情報は出回っておらず、以下のような一文は存在するのですが、これは最大4ページ目までコンテンツを表示するといった旨のものではないため、発言を訂正させていただきます。※
In fact, most people who want additional information tend to browse up to four pages of search results. With this update, people can now seamlessly do this, browsing through many different results, before needing to click the “See more” button.
(訳)実際、追加情報が必要なほとんどの人は、最大4ページの検索結果を閲覧する傾向があります。このアップデートにより、ユーザーは「もっと見る」ボタンをクリックする前に、さまざまな結果を閲覧しながら、これをシームレスに実行できるようになりました。「Continuous scrolling comes to Search on mobile」より引用
※もしこちらに関する公式発信の情報を別途お持ちの方がいらっしゃればご共有をお願いします
社内で指摘を受けるまで全く気が付かず..以降原文の確認を改めて注意深く行うようにします。
ryottamanさん@ryottaman がご共有してくださったのですが、どうやら Google SearchLiaison @searchliaison が「連続スクロールでは、最大4ページまでの検索結果をシームレスに表示することができ、さらに先に進みたい場合は[See more]ボタンが表示されます。」と公式情報として公開しているようです。お騒がせいたしました。
下記ツイートを参照していただくとお分かりの通り、4ページ相当までは実際に表示されたりするようです。しかしクエリによっても少し挙動が異なるようです。
そのため、現時点では連続スクロールについては『本来であれば「See more」ボタンをタップしなければ見ることができなかった2ページ目以降の情報も1ページ目の検索結果画面上にされるようになる仕様』と認識しておいた方が良いかもしれません。
注目すべき点は3点あります。基本的には「Learn more about the latest change to mobile search results」の内容を噛み砕いたものになります。
This change is rolling out over the next two weeks starting today, and does not affect how the ad auction works or the way Ad Rank is calculated.
(訳)今回の連続スクロールが導入がは広告オークションの仕組みや広告ランクの算出には影響しません。
「Learn more about the latest change to mobile search results」より引用
断言されているあたり、確かな話なのだと考えられます。
広告オークションの仕組みや広告ランク算出(方法)については Google 広告のコア要素になってきますので非常にう重要なポイントです。おそらく一定のオークションに対する不安感が起こりうることを想定し、この情報を早期タイミングで伝えるべく(連続スクロール発表から数時間以内に公開)アナウンスされたものと思われます。
Search, Shopping, and Local campaigns that serve ads on US-English queries may see more mobile impressions, which could result in lower CTR. We expect clicks, conversions, average CPC, and average CPA to remain flat.
(訳)検索、ショッピング、ローカル広告などにおいて、モバイル端末経由で広告の表示回数が増える可能性が高く、その結果、クリック率が低下する可能性があります。クリック数、コンバージョン数、平均クリック単価、平均コンバージョン単価は横ばいで推移すると予想されます。
「Learn more about the latest change to mobile search results」より引用
これは単純に今まで以上に広告が表示される機会が生じやすくからではないかと考えられます。
例えば広告の AB テストなどを展開している場合、日本に連続スクロールが来た際などには、それらの挙動が起こりうる事も踏まえてテストを行っていく必要があります。
結論変わるようです。
As part of this change to how search results show, we’re redistributing the number of text ads that can show between the top and bottom of pages for US-English mobile queries. Now, text ads can show at the top of the second page and beyond, while fewer text ads will show at the bottom of each page. There is no change to how Shopping and Local ads show.
(訳)検索結果の表示方法に対するこの変更の一環として、米国英語のモバイルクエリのページの上部と下部の間に表示できるテキスト広告の数を再配分しています。現在、テキスト広告は2ページ目以降に表示できますが、各ページの下部に表示されるテキスト広告は少なくなります。ショッピング広告とローカル広告の表示方法に変更はありません。
「Learn more about the latest change to mobile search results」より引用
日本で連続スクロールが実装された際にも同様の変更が行われるかは不明ですが、テキスト広告の表示箇所は変更が入るようです。
例えば過去にこれまで以上に大きな変更( PC における右枠消失など)の際もオークションシステムは根幹が揺らぐほどの影響を受けませんでしたし、今回の変化はそれらに比べると規模の大きなものではないため、影響はあったとしても非常に限定的なもののように思われます。
公式情報を読む限り、上記のように数値が変化する可能性はあるかとは思われるのですが「あくまでも可能性の域を出ない話なのではないかな?」と個人的には見ています。
ただビジネスによっては過度に影響を受ける可能性も考えられますので、実装された際は慎重に様子を見た方が良いかもしれません。
文責:川手 遼一