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Google が2022年6月30日以降に拡張テキスト広告の新規作成・編集が出来なくなる旨を公式に発表しました。段階的にですが、今後拡張テキスト広告は徐々に廃止され、レスポンシブ検索広告に一本化されていくような流れとなります。
すでに拡張テキスト広告、拡大テキスト広告の新規入稿は不可となりました。
記事内にも記載していますが、2022年6月30日以降に拡張テキスト広告の新規作成が出来なくなりましたが、既存の拡張テキスト広告に対する操作(削除や停止、停止していたものの再開など)は審査が通過している場合、引き続き可能です。
2022年9月28日に Yahoo! 広告においても拡大テキスト広告の新規入稿が終了しました。終了以前に入稿された拡大テキスト広告は継続して配信可能で、広告のオンオフなどは可能です。
2023年2月1日に Microsoft 広告においても拡張テキスト広告(管理画面上は展開されたテキスト広告)の新規入稿が終了しました。終了以前に入稿された拡張テキスト広告は継続して配信可能で、広告のオンオフなどは可能です。
以前から管理画面上において、拡張テキスト広告作成画面まで辿り着きにくくなるなどといった動きがありましたが、2022年6月30日以降は本格的に新規作成、既存の拡張テキスト広告の編集が出来なくなります。
詳しくは下記ヘルプに記載されています。
2022 年 6 月 30 日より、レスポンシブ検索広告は、通常の検索キャンペーンで作成または編集できる唯一の検索広告タイプとなります。今回の変更によって、検索広告の作成方法が簡素化され、自動化ツールを使って簡単にパフォーマンスを高めることができるようになります。
「Google 検索で適切なメッセージをより簡単に表示できるようにする」より引用
対策、対応については下記別記事にて詳細記載しています。
こちらのニュースについてはポッドキャストでわかりやすく解説していますので、音声で楽しみたい方はそちらをお聞きください。
目次
Googleは複数の事例などを交え、公式ヘルプ記事においてレスポンシブ検索広告が以下3つを可能とする旨を公開しています。
- 検索語句に対して、より適切なメッセージ(正しいメッセージ)を伝える
- レスポンシブ検索広告とスマート自動入札を組み合わせることによるパフォーマンス良化を実現
- 部分一致キーワードの更なる活用
そのため2022年6月30日より既存の拡張テキスト広告以外の新規作成、編集をまず不可能するようです。ちなみに現在管理画面上で拡張テキスト広告を作成しようとしたりすると、その旨を伝えるアラートが表示されるような仕様になっています。また管理画面上にも常時、削除するまでその旨を伝えるアラートが出るようになっています。
2022年6月30日以降も、既存の拡張テキスト広告の停止や再開は可能です。
そのため拡張テキスト広告がすぐに、管理画面上から消えることはありません。しかし広告自体の編集などは不可能となるため、徐々に拡張テキスト広告は管理画面上から姿を消していくような形となります。
3点ほど気になった点があります。
Twitterで第一報を伝えたところ、意外と「あんまり導入していない」といった声が何件かあり、ちょっと驚きました(詳しくは下記ツイート引用RT欄へ)。
レスポンシブ検索広告実装からもうすでに数年が経過していますが、下記のような理由で現在は使用を控えているといったケースも多いのかもしれません。
- そもそも導入していない
- あまり活用していない
- 当初は活用したもののパフォーマンスを考慮し停止している
- 導入自体検討したことがない
- そもそもよくわからない
Search Engine Journal では既に「Google Plans to Sunset Expanded Text Ads: Here’s What Advertisers Can Do」という関連記事が公開されていますが、要約すると以下のような対応を推奨としています。
- 今までは拡張テキスト広告でテストした内容をレスポンシブ検索広告に使用するなどできたが、長期的に不可となる
- レスポンシブ検索広告への以降により、広告運用者は広告に対するコントロールをある程度失う
- レスポンシブ検索広告は性質上、どのフレーズが有効に機能しているか数値別に見ることができないため、どの広告見出し、説明文が有効に機能するのかが今後は分かりにくくなる
- レスポンシブ検索広告よりも拡張テキスト広告の方がパフォーマンスが良いケースもあるし、拡張テキスト広告を作成できる間は作成を行い、成果を見極めておく
- 成果を見極め、将来長期的に使用できるパフォーマンスが良い、ある程度完成された拡張テキスト広告も必ず追加する
- レスポンシブ検索広告しか配信できない状況になることも考慮し、事前に行動しておくべき
特に拡張テキスト広告が廃止になるからと言って、安易に完全乗り換えすれば良いといった指摘をしていない点は完全に同意です。個人的に見ている案件でも、レスポンシブ検索広告よりも拡張テキスト広告の方がパフォーマンスが良い案件もあり、正直今回の変更については中々悩ましいところがあります。
ただ変更が決まってしまった以上は覆ることはほぼ起こり得ないため、拡張テキスト広告は引き続き可能な限り用いつつも、ある程度はレスポンシブ検索広告でもテストを重ね、2022年6月以降も安定して結果が出せるような体制を作っていくことを推奨する指摘は、とても的を得ているもののように思います。
直近でYOUTRUSTに書きましたが、今後もますます部分一致の重要性は上がっていくでしょうし、部分一致を優遇するような動きも加速してくるはずです。またそれを活かせるような機能の実装や整備もどんどん進んでくるはずです。
これらの変化、動きに対するキャッチアップは、引き続きとても重要です。
それに加え、例えば完全一致で配信をしていても広告が表示される検索語句の範囲がどんどん広がっていたりするように、手動でコントロールし今までの通りに広告配信をしていく形を望んでいたとしても、実現できないようなケースや、実現できたとしてもそれにより多大な機会損失が出てくるケースは、今後も出てくるように考えられます。
個人的には引き続き、しっかりとクライアントニーズを第一優先に、アカウントごとに最適解を探っていければと考えています。
様々な変化が今後も予想されますが、例えば以前に公開した「リスティング広告の広告文の作り方」の中で解説したような、極めてベーシックでコアな部分に関しては、細かい部分の除き、今後もあまり変わらないように思われます。
そのため引き続き基本的な部分はこれまで通り重要視しつつ、アップデートに関しては必要以上に恐怖せず、柔軟に対応していけば大きな問題ないと考えています。
当然クライアントニーズを第一優先とした結果、アカウントが時代遅れの産物になってしまう可能性や、それによって起こり得る様々なリスクについては勘案する必要があるわけですが、それらの点についても考慮しつつ、引き続き寄り添った広告運用を継続していければと思います。
2点追加補足事項があります。
海外の広告運用者からの質問で「レスポンシブ検索広告の固定機能の利用について、品質スコアへの影響はあるか?」という質問が出ていますが、これについては「ない」と公式に回答がなされています。
拡張テキスト広告の新規作成、編集が出来なくなる件については否定的な意見も多く、すでに Search Engine Journal には「Advertisers React to Google’s Decision to Sunset Expanded Text Ad Creation」という記事があげられており、各自の発言や、運用事例を交えた意見が掲載されています。
また定量的なデータに基づく「RSA Optimization Series: Part 1 – RSAs vs ETAs – Adalysis」といった記事や、データの解釈方法に関する点について言及された「How To A/B Test Responsive Search Ads: Step-By-Step With Tips」など興味深い記事も複数公開されています。
詳細下記別記事にて解説していますので、そちらもご参照ください。
【参照】拡張テキスト広告が廃止に向かっていく今取り組むべき3つのこと
文責:川手 遼一