Google 広告とGA4で一部アトリビューションモデルが廃止に

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2023年4月、Google 広告と GA4 にてデフォルトのアトリビューションモデルがデータ ドリブン アトリビューション(以下DDA)になることが発表されました。これによって、2023年6月以降様々な面でアトリビューションモデルの選択の仕様に影響が出るものと思われます。

特にファーストクリック、線形、減衰、接点ベースの段階的廃止の影響を受ける広告運用者の方は、多いのではないでしょうか。

本記事では今回の変更の要点、考えられる影響、変更になった背景や、影響外のケース、今後のスケジュールについて解説していきます。

参照:アトリビューション モデル「ファースト クリッ」、「線形」、「減衰」、「接点ベース」のサポートは終了します

今回の変更の要点

今後起きることとしては次の通りです。

  • ファーストクリック、線形、減衰、接点ベースの段階的廃止
  • DDAへの自動移行

考えられる影響

今回の変更に伴う、考えられうる影響ですが下記の通りです。

  • アトリビューションモデル変更に伴うパフォーマンスの変化
  • 事前に上長、クライアントへの報告などが必要なケースも
  • 広告データの集計など(途中でアトリビューションモデルが変更されるため、それに伴う影響を受ける)
  • (主に代理店のみ)Google 広告のアカウント作成時におけるマニュアル変更など

現状「DDA に移行し悪化した」という話は聞かないため悪影響は殆どないかとは思われますが、「気づいたら移行してました」というわけにはいかないので、事前に関係各所に説明をしておくと移行後もスムーズでしょう。

変更になった背景

ヘルプ上では次の通り解説されており、今回の変更に踏み切ったと言及されています。

現在 Google 広告で自動入札に使われるコンバージョンには、データドリブン アトリビューション モデルが最も多く使用されています1。これにより、ルールベース モデルの使用は全体的に減少しています

アトリビューション モデル「ファースト クリッ」、「線形」、「減衰」、「接点ベース」のサポートは終了します」より引用

Google 広告では現在、「ファースト クリック」、「線形」、「減衰」、「接点ベース」の各アトリビューション モデルを使用しているウェブ コンバージョンの割合は 3% を下回っています

アトリビューション モデル「ファースト クリッ」、「線形」、「減衰」、「接点ベース」のサポートは終了します」より引用

そもそも前提として、本ブログでは以前にオプトアウトする方法について言及したことがあるためご存じの方も多いかもしれませんが、Google は現在 DDA への自動移行(オプトアウトしないと DDA へ自動移行される)を実施しています。

参照:Google 広告からのデータドリブン アトリビューションへの切り替え提案をオプトアウトする方法

そのため、そもそもユーザーの強いニーズで DDA が使用されているわけではないように思われますが、ファーストクリック、線形、減衰、接点ベースの使用率が低下していること、利用率が低いことが廃止の決め手とのことです。

影響外のケース

すでにDDAを使用している場合、上記した DDA への移行をオプトアウトしたり、そもそも移行へのアナウンスがまだきてなくてラスト クリックを使用している場合(今後もラスト クリックを使用し続ける場合)や外部アトリビューションを使用している場合は影響を受けません。

今後のスケジュール

今後のスケジュールですが、下記の通りです。

時期実施内容
2023年6月以降ファーストクリック、線形、減衰、接点ベースをGoogle 広告のコンバージョンアクションでまだ使用していない場合、選択不可に 2023年7月以降、Google 広告と GA4 でファースト クリック、線形、減衰、接点ベースのアトリビューション モデルが本格廃止(GoogleのAds LiaisonであるGinny Marvin氏曰く、GA4 は6月以前、5月以降に先行して実施予定とのこと)
2023年7月以降Google 広告と GA4 でファースト クリック、線形、減衰、接点ベースのアトリビューション モデルが本格廃止
2023年9月以降ファースト クリック、線形、減衰、接点ベースを使用している場合でも(自動的に?)DDAへ切り替えが実施
公式ヘルプ該当ページGinny Marvin氏の発言を訳し、整理して記載

最後に

もともと DDA は厳しい条件をクリアした一部のアカウント(当初は過去30日間に15,000回以上のクリックがあること、各コンバージョンアクションに600回以上のコンバージョンがあることなど)のみ使用することが出来ました。

のちに条件が緩和され(過去30日間で3,000回以上のクリックが発生している)以降は広く、様々なアカウントで使用可能となり、現在はどのアカウントでも使用可能なものとなっています。

今回はその DDA が、今後より広く利用されるようになっていくための仕様変更が実施されたとご理解いただければ差し支えないでしょう。

DDA は他のアトリビューションモデルと異なり、下記のような特性もあることから、移行することによってより最適な広告の評価に役立てることに期待が持てます。

データドリブン アトリビューションでは、ユーザーがコンバージョンに至るまでに操作したさまざまな広告に対してコンバージョンへの貢献度が割り当てられます。アカウントに蓄積されたデータを使って、どのキーワード、広告、キャンペーンがビジネス目標に最も貢献したかを判断します。データドリブン アトリビューションでは、検索(ショッピングを含む)広告、YouTube 広告、ディスプレイ広告、ファインド広告のウェブサイト、来店、Google アナリティクスのコンバージョンに着目します。

データドリブン アトリビューションについて」より引用

ただ DDA への移行を知らないと、急に今まで評価されていなかった広告が評価されたり、過去集計してきた結果とは異なる結果が出てくるようになることも考えられるため混乱が生じる可能性も高いので、この点について理解しておくことが必要となってくるでしょう。

川手 遼一
川手 遼一

推しの接点ベースちゃんが…

文責:川手遼一