Twitter広告を使ってTwitterスペースの集客をしてみた話

当サイトは、Amazon.co.jp の商品を宣伝することにより、紹介料を獲得できる Amazon アソシエイト・プログラムの参加者です。

当記事に Amazon へのリンクが含まれている場合、それをクリックし買い物をすると、当サイト(および当サイト管理人)に対して一定の収益が発生します

発生した収益の一部は、持続的なサイト維持のために使用されます。

ちなみに下記リンクをクリックし Amazon内で何かしら買い物をしていただくと、当サイト内で紹介した商品以外の購入でも収益は発生します。

https://amzn.to/3REJQgU

もし「ブログの内容が役になった」「記事のおかげで助かった!」といった方は上記リンクをクリック頂き、Amazon内で買い物をしていただければ幸いです

悩ましいのは、協力頂いた皆さんには持続的なサイト維持以外何の見返りもないということです。せめて皆さんから頂いた額を見て、ブログ読者の方への感謝の気持ちを忘れぬよう日々努めます。

2月13日の19:00~小西さん@isseik と広告運用関連の雑談をする配信を Twitter スペースで開催しました。

参加していただいた皆様、ありがとうございました。

また飛び入り参加して下さった里村さん@hitoshisatomura、ろんぐさん@adadads12、みんみんさん@honmono_minminもありがとうございました!

実は今回のイベント集客は実験的に Twitter 広告を用いた集客も行なったので(自腹で)今日はそのフローや結果について、ご共有していきます。

目次

イベント趣旨・概要

まずはイベントの概要についてご紹介します。下記のとおりです。

(1)イベント趣旨

元々小西さんとは数年前から面識があり、定期的にお食事をしたり、定期的に DM を送りあったりさせていただいている間柄なのですが、「お会いする際に話す話を渋谷の一角で一部の面々で楽しむのではなく、全世界にむけて配信したら面白いのでは?」と思い至りご提案し、今回実現に至りました。

実際お食事する際も飲んでわちゃわちゃ運用型広告の話をすることが多いので、「広告運用についてわちゃわちゃ語る会」というタイトルを設定し、話を進めました。 

当日のアジェンダとしては下記ツイートの内容を想定していましたが、実際は脱線し(いい意味で)色々なお話ができました。

ちょっと想定外だったのが…「俺は喋りたい!」って人が自分はもっと来るかと思ったのですがそんなことはなく、ただ話も尽きずに当初の想定より2時間半オーバーしながらも、合計553人の方にご参加いただきました。

(2)お送りした企画書(概要)

ちなみに小西さんにお送りした企画書ですが、こちらになります(Notionって便利だよね)

参照:実際にお送りした企画書

(3)反省点

反省としては下記のとおりです。

  1. ハッシュタグを用意すべきだった(コメント拾いきれず)
  2. 時間配分ミス(最後まで聞けない人続出、それはそうだ)
  3. 広告の効果計測を正確にせず(詳細後述)
  4. 告知が遅くなった(気付いたらイベント5日前だった)

正直な話、常接80-100名前後となるようなイベントになるとは思わず、完全に油断していました。

(4)頂いた感想

もちろん集客のことだけを考えていたわけではなく、少しでも多くの方にとって満足度の高い時間になればと思い当日は色々とお話しました。

拾えた限りではありますが、頂いた感想についてもご紹介します。

楽しんでいただけたのであれば幸いです。

使用した媒体・広告メニュー

本題、集客の話です。

今回のイベントはTwitterのみで集客を行いました。またオーガニックツイートと広告の2つを使用し、集客しました。

オーガニックについては以前に記事でも書いた通り、集客状況などを定期的にツイートしていきました。

参照:TwitterはBtoBウェビナーの集客チャネルの1つとして実は中々に優秀かもしれない

使用した Twitter 広告の広告メニュー(ターゲティング)は、フォロワーターゲティングになります。

フォロワーターゲティングとは?

フォロワーターゲティングとは、以下のような広告メニューになります。

フォロワーが似ているアカウントのターゲティングをすると、ターゲットしたアカウントのフォロワーとよく似た興味関心を持つ利用者に広告を表示できます。たとえば、ターゲティングするアカウントとして「@TwitterBizJP」を入力すると、Twitter広告に関心のありそうなアカウントをターゲティングできます。

興味関心およびフォロワーが似ているアカウントのターゲティング」より引用

要するに、下記のように Twitter アカウントを提示すると、そのフォロワー、そのフォロワーとよく似た興味関心を持つ利用者に広告が配信されるといったものになります。

配信結果

配信結果は下記のとおりです。

(1)配信結果

数値としては、下記のとおりです。

項目
表示回数37,871
ツイートのエンゲージメント数460
費用¥3,830
費用/ツイートのエンゲージメント数¥8.32
着席単価推定¥295〜¥478(詳細後述)
Twitter 広告配信結果

ちなみに、広告として使用したツイートがプロモーションツイートとして表示された際にリツイートやいいね をし二次拡散されても、広告としてではなくオーガニックツイートと同じ扱いになるため、費用発生の対象にはなりません。

広告経由で初回接触したユーザーによるリツイートやいいねによって、オーガニックツイートとしても広がっていきます。

また今回使用した Twitter スペースですが、視聴しはじめるとそのことがフォロワーにも通知される仕様のため、「え、こんなスペースやってるんや」と続々とフォロワーターゲティングではリーチしきれなかったような層からも当日アクセスがあったのでないかと見ています。

(2)課題点

今回最大の問題点は「効果計測ができない」という点です。正確に言えば、「実際どの程度の人がツイートを見て態度変容してくれたのか(「リマインダーを設定」をタップしたのか、当日参加したのか)」が分からないのです。

(3)広告経由での着席数に関する推測

そのため推定するしかないのですが…

例えば、今回は主に下記2つのツイートを活用して、オーガニックと広告の両面で集客を行いました。

事前にリマインダーを設定したユーザーは404名で、仮に少なく見積もって7割のユーザーが自分のツイートを起点にリマインダー設定をしたとして、282名がリマインダー設定をしているということになります。

上記2つのツイートのうち、広告のエンゲージメントが占める割合は1,212のうち396のため、約30%(32.7%)になります。そこをベースに考えていきます。282名のうち最大限で30%(85名)は広告経由でリマインダー設定をしている可能性がありそうです。

ただ実際には最大限広告で集客できるはずもなく、そのためその約半分の15%(つまり42名)が広告経由であると考えます。

42名のうち当日参加するのはどの程度でしょうか。

一般的なウェビナーでは60-70%程度ですが、着席率はそもそもテーマや登壇者の魅力によってかなり左右されます。また参加ハードルの低さは逆に着席率の低下を招きます。今回はボタン1つでリマインダー設定ができる仕様故、通知が来ても当日の着席率は20%~30%程度であったと仮定することにします。

つまり、広告経由で8-13名程度の着席は少なくとも獲得できたと考えることができるのではないでしょうか。

仮に8-13名が着席したとして、投下した広告費は3,830円なので、着席単価としては295〜478円といったところでしょうか。

BtoBで広告を用いたウェビナー集客単価は5,000〜10,000円程度が一般的な事を考えると「リードを獲得することが出来ない」とはいえ魅力的な数値ではないでしょうか。

また前述した通り、Twitterスペースの視聴を開始した方のフォロワーにスペースが通知される仕様のため、これは憶測ですがそこからも流入があったことを考えると、間接効果を含めた着席単価は缶ジュース1本分以下程度まで下回るかもしれません。

もちろん全く見当違いの層に広告が配信されていた場合、上記したような前提は崩れる可能性が高いのですが…

  • 確認した限り見当違いな層からの「いいね」などはそれほど見当たらなかった
  • オーガニックに比べてエンゲージメントが著しく低いなどはなかった(10分の1以下とか、そういうのはなかった)

これらのことからそう遠くない層に広告配信はなされていたのではないか、と自分は考えています。

フォロワーターゲティングは他にも使える

今回は遊びと実益を兼ねてフォロワーターゲティングを Twitter スペースの集客に活用しましたが、集客以外にもこれらの手法は応用させることが可能です。

  • 特定のツイートを特定の層に広めたい
  • 特定の層に対して応援広告(センイル広告)を配信したい
  • 自分の制作した作品を特定の層に広めたい
  • 採用イベントの告知ツイートを特定層に拡散したい

例えば「エンジニアを採用したい」と思いツイートしあまり広がらなくとも、そのツイートをフォロワーターゲティングのキャンペーンを作成、広告として選択し使用すれば、その特定のツイートは広告として配信され続けます。

また今回はTwitterスペースの集客のためコンバージョン計測ができませんでしたが、LPを用いて集客を行う場合はコンバージョン計測も可能なため、正確な費用対効果を出すことも可能なはずです。

またTwitterスペースの場合、「リードを獲得できない」というデメリットがあるのですが、そもそも今回のような個人的なイベントでリードをとっても有効活用することは困難ですし、仮に獲得したとしても、獲得した個人情報が漏洩するリスクの方が大きいので、このあたりは「そもそもリードって絶対必要なんだっけ?」という点について吟味した方が良いかもしれません。

まあリードがどうしても獲得したい場合は Twitter スペース内で、下記のようなひと工夫すれば良いのではないでしょうか。

  • 気を引くような小話をしつつ「続きはメルマガで」と登録を促す
  • 最後告知しLINE公式アカウントへの登録を促す

また単純に何かしらの形で関係性を構築したいのであればシンプルに、スペース終盤に Twitter フォローを促しフォローしてもらうなどはしても良いのではないでしょうか。

フォロワーターゲティングの設定方法

設定の大まかな流れですが、下記のとおりです。

(1)「Twitter広告」アクセスする

(2)「国/地域」を設定する(タイムゾーンも自動で設定されます)

(3)キャンペーンタイプを選択する(ここでは「エンゲージメント数」を選択)

(4)広告(ツイート)を作成

(6)広告グループの「オーディエンスの特性」を設定する

(7)フォロワーターゲティングに使用するアカウントを選択する

(8)言語を設定する

(9)予算とスケジュールを設定する

(10)「税金情報を追加」をクリック

(11)「税金情報を追加」の事項を入力していく

(12)「クレジットカードを追加」をクリック

(13)「クレジットカードを追加」を入力していく

(14)「キャンペーンを開始」をクリックし配信開始

「キャンペーンを開始」をクリックし広告配信を開始します。次ページで各入力内容の最終確認を求められるケースもあるかもしれませんのでご注意ください。

フォロワーターゲティングを設定する上での3つのポイント

フォロワーターゲティングを設定する上での3つのポイントは、下記のとおりです。

(1)特定の領域に強い人のアカウントを使用する

フォロワーターゲティングに使用するアカウントとしては、広く知られる著名人よりも特定の層に知られているような、マイクロインフルエンサーを複数設定すると良いでしょう。

特に多くの人がフォローしているようなアカウントはフォロワーの属性に偏りがないため、設定してうまく広告として機能しない可能性が高いからです。

(2)フォロワー数が少なすぎると機能しない

ディープなフォロワー層を抱えているアカウントがあったとしても、フォロワー数が一定数に満たしていない場合、そのアカウントを使用した配信ができないためご注意ください。最低限目安として2,000〜3,000程度はないと、フォロワーターゲティングで使用するには厳しいです。

(3)「ターゲティングを最適化」がオンになっていることもあるので要注意

上記フローとはまた別の手順で設定を進めていく場合、「ターゲティングを最適化」がオンになっていることもあるため気をつけましょう。

「推定オーディエンス数」が多すぎる場合は、見直しが必要です。下記図で言うと右は「ターゲティングを最適化」がオンになっている状態です。

今回のような数千円〜数万円程度の試験的な配信に関して、拡大設定は不要です。設定すると、かなりターゲット層からは遠い層にも配信されます。

注意点について

Twitter広告を配信する上での注意点としては、下記のとおりです。

(1)ブーストとは別物

ツイートの下部に表示される「ブースト」とフォロワーターゲティングは全くの別物です。

ブーストでは、フォロワーターゲティングと同様の広告効果は得られないため注意してください。

(2)「ターゲティングを最適化」がオンになっていることもある

上記したとおり、「ターゲティングを最適化」がオンになっていることもあるため気をつけましょう。その場合、ターゲット外に多く広告が露出します。

(3)キャンペーン予算設定、配信期間設定をする

キャンペーン、または広告グループの予算設定は少しキツめに設定しておきましょう。またイベント集客などの場合、広告配信期間がすで確定している場合は配信終了日、時間も指定しておきましょう。

(4)イベントは早めに告知しよう(遅くとも1週間前)

そもそもイベント4日前から告知し集客を開始しました。そもそも予定が合わずに参加できなかった方も多いのではないでしょうか。イベントを告知する場合、遅くとも1週間前には告知し募集を始めましょう。

(5)どのアカウントで広告配信をするかも重要

どのアカウントから広告配信をするかも重要な要素です。

新規で作成したアカウントで広告配信するのと、一定アクティブなアカウントを使うのとでは、アイコンの認知率が異なるため、ツイートを広告として配信した際もエンゲージメント率に差が出る可能性があります。

最後に

今回はそもそも実験的な試みで、そもそも広告効果として閾値に達するほどの予算を投下できていないため、あくまでも結果については参考程度に見ていただければと思います。ただ、正しく設定すればフォロワーターゲティングはそれなりのポテンシャルを発揮してくれるはずですので、興味が湧いた方はぜひお試しください。

文責:川手遼一