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Google 広告では Google 検索や検索パートナーでユーザーが実際に検索に使用した語句のことを「検索語句」と呼び、これまで管理画面上やレポート上でそれらをある程度は細かく確認することができ、それらのデータは広告に関する調整をする際などに用いられてきました。
近年プライバシー保護の観点から検索語句の確認(管理画面上での確認やレポートととしての出力)に制限が加えられるようになっており、特に2020年9月から一段と強力な制限がかけられるようになりました。
2020 年 9 月より、クリックを獲得している語句がある場合でも、多くのユーザーが検索した語句のみが検索語句レポートに表示されるようになります。そのため、レポートに表示される語句が少なくなることがあります。
「検索語句レポートを表示する」より引用
今回「より多くの検索語句が確認ができるようになる」とのアナウンスがありましたので、その点について詳細に解説していきます。
目次
まず前提として、もともと全ての検索語句の閲覧が可能であったわけではありません。しかし2020年9月以降、より一段と確認可能な検索語句に対してプライバシー保護の観点から確認に制限がかかるようになりました。当初のアナウンスでは「20%程度制限されるようになる」とのことでしたが、実際に検索語句を確認しにいくと「あれ?コンバージョンの発生した検索語句まで見れなくなってるじゃん!」と言った声も多く見受けられ、混乱した広告運用者も少なくなかったのではないでしょうか。
しかし Google 広告に限らず、同じく Google が提供するサーチコンソール上でも同様の理由で確認可能なクエリ(サーチコンソールと Google 広告とで呼び名が異なるものの同じものです)に対して制限が先行して生じていたこともあり、当時自分は「むしろこれが自然では?」と考えていました。
掲載されたアナウンス「ユーザーのプライバシーを保護しながら、検索語句レポートを改善」において、検索語句の取扱に関して、下記のような言及が見受けられます。
- 多くの検索語句が確認可能に
- 確認可能となる検索語句は2021年2月以降のもの
- 確認可能となるのはプライバシー基準を満たす検索語句
- 今後もプライバシー保護と検索語句の開示は両立させていく
海外ではすでに発表前から「2021年2月以降は0クリックの検索語句が確認可能になっている」と言った声が上がっていました。これらは今回のアップデートに伴う変更であったと見るべきでしょう。
また「どの程度見れるようになるのか?」という点については「アカウント平均6.5倍の検索語句が確認可能となる」という公式情報もありますが、現状はまだ未知数です。
いか、上記ツイートの訳になります。
この最新の技術アップデートにより、広告主はレポートに平均6.5倍の検索語句が表示されるようになります。また、ユーザーのプライバシーを維持しながら、検索語句の内容を表示する新しい方法への投資も続けています。今後数か月以内に、インサイトページで詳細が表示されるようになります。
上記ツイート引用文をGoogle翻訳させ、執筆者が一部修正
もう1つ、今回の発表の中で「過去の検索語句が一部確認できなくなる」というアナウンスもされているため、こちらについても触れておきます。こちらは2022年2月実施となります。
上記したヘルプ記事にも、下記のような記載が見られます。
Google 広告では、広告主様のアカウントで 2020 年 9 月 1 日より前に収集され、検索語句レポートの現在の基準を満たしていない過去の検索語句のデータは、2022 年 2 月 1 日を過ぎるとレポートに表示されなくなります。
「ユーザーのプライバシーを保護しながら検索用語レポートを改善する」より引用
前述した通り、Google はプライバシー保護と検索語句データの開示、この両方を実現するために2020年9月からより一段と検索語句の詳細確認ができなくなるようなアップデートを行いましたが、今回のアップデートで2021年2月以降のデータは一部確認可能となります。
しかし「確認可能として良いかどうか」を判断する基準となる「プライバシー基準を満たす検索語句か否か」を過去のデータに対しても当てはめることを Google は予定しており、そのため2020年9月以前の検索語句で今まで確認できていた「プライバシー基準を満たさない検索語句」は確認することが出来なくなります。
2020年9月以前の詳細な検索語句データを必要なケースや、あとで確認したくなるニーズなどが考えられますので、そういった事態を想定し、先にレポートをダウンロードしておくなど必要に応じて対策をとっておいた方が良いでしょう。またそのための準備期間として、Google は今回約半年の期間を設けたと考えるべきです。
Yahoo!広告にも Google 広告における検索語句と同様のものが「検索クエリー」として存在していますが、2021年9月10日現在、Yahoo!広告では一切のアナウンスがありません。
しかし2020年9月の仕様変更の際は Yahoo!広告もこれに即追従するような動きが見られましたので、今後も直近でYahoo!広告においても同様、または類似した情報に関するアナウンスがある可能性が考えられます。
Yahoo! 広告も Google 広告に追従する形で対応するリリースが公開されました。詳しくは下記記事にて解説していますが Google 広告とは異なり、Yahoo!広告は2020年8月31日以前の全ての検索クエリー(検索語句)が確認できなくなります。注意と対策が必要です。
Googleは今回のアップデート発表の中で最後に、「今後 Google 広告アカウント内[分析情報]にて、エンドユーザーが検索でどのように商材を見つけているかをより深く理解できるようにする」とも発表しています。
Google検索で顧客があなたをどのように見つけているかについて、より多くの洞察を提供したいと考えています。今後数か月以内に、インサイトページでさらに多くのリソースを提供するため、検索が検索用語に表示されない場合でも、キャンペーンのパフォーマンスを向上させた検索テーマについて詳しく知ることができます。報告。このようにして、ユーザーのプライバシーを保護しながら、時間を節約し、消費者の意図をよりよく理解することができます。
「ユーザーのプライバシーを保護しながら検索用語レポートを改善する」より引用
「Google は元々キーワードに依存しない方向性について考えている」ということを念頭においておくと、今後の Google の展開などにも、より柔軟に対応ができるようになるのではないでしょうか。
「プライバシー基準を満たす検索語句」の定義については公表されておらず曖昧ですが、さまざまなアカウントを見ていると、アカウントによっても「検索語句」と「キーワード」における数値の乖離具合が異なること点などが見受けられます。
特に下記のような商材、検索語句に関するの広告配信を行っている場合は、引き続き検索語句の確認に制限が生じる可能性が考えられます。
- YMYLに関連する検索語句(金融や健康に関する検索語句)
- ユーザーのプライバシーに深く関わる検索語句(探偵の依頼やアダルトコンテンツ、住所や携帯番号、メールアドレスなどを含む検索語句)
文責:川手 遼一