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AIブームの影響もあってか「広告運用者の仕事がなくなるのでは?」といった旨の話をつい最近までよく耳にしました。特に2017年ぐらいから2018年ぐらいにかけて色々な方面で言及され、それに対する「そうじゃないでしょ」的な記事を多く見かけました。(そして2021年現在、広告運用者の仕事は結局なくなってません)
自分も実際この業界に入った直後(20歳の頃ぐらい?)にアドブロック関連の話を耳にし「ウェブ広告はなくなるのかな~」っといったことを考えていた時期がありました(そして2021年現在、ウェブ広告は結局なくなってません)
おそらく今後も定期的に「◯◯の影響で広告運用の仕事が~」系の話は尽きないと思うので先に個人的な見解を書いておきたいと思います。ま、自分としての結論は「なくならない」なんですが、そこに至る理由についてもシンプルに書いておきたいと思います。また自分は広告代理店に所属し広告運用することを生業にしている者ですので、あくまでもその目線でのお話になります。その点ご了承下さい。
目次
シンプルに「なくならない」と考える理由が3つあります。
まず広告運用「代行」を行っている広告代理店の場合、広告運用代行=サービス業です。サービス業はあくまで人・会社ありきのビジネスなので単純に技術が進もうと、いくら一般に普及しようと関係なく必要とされます。
例えばセルフ式で価格帯の低いガソリンスタンドがいくら増えても旧来のガソリンスタンドが根絶するということはありません。セブンイレブンが100円コーヒーがいくら売れてもスターバックスやドトールが倒産に追い込まれるといったことはありません。どれだけ家で美味しい牛丼を食べることが出来るようになっても吉野家はなくなりませんし、家でどれだけ美味しいネスカフェコーヒーを手軽に飲めるようになったとしても喫茶店はなくなりません、それと同じです。
サービスを提供しそれに対する価値を認める人がいれば、究極ビジネスはどのようなものでも存在し続けます。
そのためどれだけ広告出稿までのフローが簡略化され、誰にでも広告出稿できるようになったとしても(現になっているんですけど)例えば1つ1つの仕事を大切にしたり、お客さんの求める価値を提供する広告代理店、個人は生き残り続けるわけです。
例えば「今この商材で、この予算で、年内に目標値を達成するためにはどのような広告配信をすればいいのか」ということについて、未経験者が議論を重ねて試行錯誤するよりも、実際に経験豊富な広告運用者、広告代理店に声をかけて依頼した方が圧倒的に目標達成する確率は高まります。
そこに広告運用の仕事を生業とするプロを起用する、極めて大きなメリットがあるわけです。
その点については以前にも詳しくツイートをしました。
要するに時間は不可逆なので、そこには絶大な価値があるわけです。
そこに気が付いた人は広告運用の代行を依頼したりするわけです。ただお金の無駄使いには気づけても時間の無駄使いには気付けないから人は多いので、そこについて触れる人は少ないですが…。
もちろんビジネスの成長フローや社内のリソース、キャッシュフローなどを考慮して代理店に依頼する方も多いのですが、一番のプロに依頼する価値はそこにあるのではないか?と個人的には考えています。
これは以前に小西さん@isseik が呟かれていたことの受け売りですが「成果が出せる」と「成果が出せる状態を作れる」も全くの別スキルのように自分も思います。
これは単純にアカウント構築・運用能力うんぬんの話でもあるのですが、運用者自身の身を置く環境や、運用スタイルの話でもあると思います。
例えば自動入札戦略の登場などにより「旧来発生していた手間暇」は削減され他案件は存在しますが、そんな案件は大概別の仕事が増えています。
自分の場合は以前に比べて空いたリソースを使って動画広告を作成したり、クライアント側で負担が大きい作業が発生していてそれにより顧客満足度が低下し LTV に影響が出ている、あるいは出る可能性が高い場合は外注先を一緒に探したり(本当にそんなことまでやるんか?ということも相談にのり可能な限り一緒にトライする)カート、Webサイト、SEOに関する悩みが発生した際には別のプロを紹介したり、年間の予算計画を作成したりキャンペーンを企画し提案し実行するなどしています。
なんでも屋ではないので「なんでも」は出来ませんが、広告運用に繋がりうる悩みには一緒に悩んだり考えたり、目的や目標を達成するためにパートナーとして最善を尽くそうと模索するわけです。
ただそれが出来てはじめて「誰がやっても出せる成果が出るくらいの状況」を作ることができる域に到達できるわけで、それができる人はまだまだ本当に少ないよね?という話なわけです(というか自分は少なくともそのように解釈しているわけです)。
そしてそんなことをする広告運用者はほぼ人財市場には存在しないため「広告運用者をどこかから調達してきてインハウスで広告運用して代理店に依頼する以上に成果を出す」というのを実現できている会社は殆どありません。また「それを実現するのはほぼ無理だよね」という話は以前ツイートした通りです。
またそもそも「とにかく自動入札戦略を導入すりゃあいいんやろ?」については「違うよね」と下記記事の中で言及しています。あくまでも上記は「例えば」の話であり、案件によって当然ですが最適解は違うわけです。
散々色々と話しておきつつですが、つまり広告運用者の仕事はなくならないわけですが…とはいえ、広告運用者個人が身につけておいた方がいいスキルがあります。それについてもご紹介しておきます。
起きていないことについてあれこれと妄想し不安することよりも目の前の仕事を1つずつ的確にこなしていく人の方が確実に成長しますし、実際に見ていても成功しています。
そちらについてはこちらのnoteでも詳しく述べていますので、そちらを参照して下さい。
「スキル」というよりも前提として必要になる「心構え」になるのでしょうか。こちらがまず必要になります。
次に前述した通り広告運用代行はサービス業であるため、コミュニケーション能力は非常に重要です。こちらについては以前に別記事に詳しく書いているため、そちらの記事を参照していただければと思います。
こちらは以前に元上司であった、ぽいさん@km_poipoi が note に書かれていたことなのですが、自分もポータブルスキルは極めて重要であると認識しています。特に「論理的な会話の受発信能力」「合意形成力」が無いと仕事で空回りをすることも多いのではないでしょうか。
詳しく知りたい方は下記記事を読んでいただければと思います。
正直自分自身は「広告運用の仕事がなくなるわけないじゃん、もー」というスタンスで日々仕事をしているので、もしかすると本気で心配している人からするとあまり説得力のない内容になってしまったかもしれません(もしそうだったらすいません)。
今後はおそらく「広告運用者の仕事がなくなる」的な話はあまり出てこないと思いますが…手を替え品を替えではありませんが「Cookieが~」「GAFAMが~」「iOSが~」と「仕事がなくなる」から一段下げたものを連呼し不安を煽る人や記事は消えないでしょう(多分)、そんなことで目の前の仕事に集中できなくなる若手も出てくるでしょうし…というわけで一言書き殴っておいてみたのでした。
文責:川手遼一