改・Pinterest アド(Pinterest 広告)を日本国内に対して実際に配信してみた

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2022年3月にふとしたきっかけで「あれ?もしかしてもうPinterest 広告、日本国内に対して配信できるのでは?」と検証する記事を投稿しましたが、その際は実際には配信することができず、結果的に「 Pinterest の公式発表を待ちましょう」と話を締めてしまいました。

参照:Pinterest(ピンタレスト)アドを日本国内に対して配信できないか試してみた

しかし、2022年6月1日以降、ついに日本国内においても配信が可能となったため早速自腹で広告を設定し配信してみました。

本記事では実際に配信してみた上で感じた注意点や、設定上工夫した方が良いと感じた点について一次情報としてご紹介しつつ、公式サイト上で公開されている情報をシェアしたいと思います。

注意事項

Pinterest アドはまだ日本国内においては配信可能となったばかりであるため、直近で仕様変更などが入り、記事の内容が意図せず誤ったものとなってしまう可能性が高いものとなっています。また現在は事前審査制に移行しており、広告配信を開始する前に Pinterest の審査を通過する必要があります。こちらの審査を通過しないと、広告配信自体は可能ですが配信エリアとして日本を選択できず、意図しない広告配信となってしまう可能性があります。ご注意ください。

事前審査ですが一部のアカウントを除きなくなったようです。詳しくはこちら(2022.11.1 追記)

そもそも Pinterest アド(Pinterest 広告)とは

そもそもPinterest アド (通称:Pinterest 広告、以下 Pinterest アド)とは何なのでしょうか。自分はこちらの記事で下記のように説明しています。

Pinterest アドとは、Pinterest, Inc.が運営・管理する写真共有サービス Pinterest 内に掲載されるさまざまなアドフォーマットを示す総称です。

Pinterest アドとは?設定方法、注意事項、実際に配信してみた上での所感についても解説」より引用

Pinterest は下記一覧表のようにさまざまなアドフォーマットを展開しており、Pinterest 上に存在する世界中で4億人のユーザーに対してビジュアルを主とした広告を通じ、接触することができるようになります。、

参照:Pinterest アドとは?設定方法、注意事項、実際に配信してみた上での所感についても解説

そもそもPinterestとは?

Pinterest は2010年3月に米国でサービスを開始され、日本でも2013年にサービス提供が開始されたビジュアルディスカバリーエンジンです。

Pinterest を使用することで、ユーザーはネット上に存在する好きな画像・動画をはじめとするコンテンツを Pinterest 上でピンし、管理できるようになります。

これまでにピンされた3,000億件以上のピンは「ユーザーの人生を豊かにするインスピレーションを提供する」というPinterestのミッションに則り、自分以外の、そのコンテンツを潜在的に、顕在的に必要としている他の Pinterest ユーザーにもレコメンド表示されます。

Pinterest は公式に Pinterest について以下のように解説しています。

Pinterest は、ビジュアルディスカバリーエンジン。

レシピやインテリア、ファッションなど、暮らしを彩るアイデアを画像で探索するツールです。

世界中の人々の人生を豊かにするインスピレーションの発見と実現をサポートすることが、Pinterest の使命です

【公式】初心者向け!ピンタレストの使い方 入門ガイド | Pinterest Japan 公式ブログ」より引用

「ビジュアルディスカバリーエンジン」としてのコア技術は KOSEI をはじめとする機械学習によるレコメンデーションエンジンによって実現されていますが「ビジュアルディスカバリー」としては Instagram (特に「発見」などの機能) に近いものを感じる方も多いのではないでしょうか。

参照:関連表示の奥行き – Pinterestに見る機械学習によるレコメンデーションエンジンについて : Life is Prototyping

参照:Pinterest Acquires Machine Learning Commerce Recommendation Engine Kosei | TechCrunch

しかし、Pinterest は公式的に「Pinterest は SNS ではない」とスタンスを提示しており、同じようにビジュアルで情報を伝えるメディアでもある Instagram などの SNS とは異なった存在であることを示しています。

まず最初に Pinterest は SNS ではありません。

一般的に SNS と呼ばれる Facebook や Instagram などは今起こっている出来事や、過去に起きた出来事を「友達やフォロワーに発信する」ツールです。

それに対して、Pinterest は、発信ツールではなく、未来の行動のために「アイデアを集めておくツール」です。

Pinterest と SNS との違いは? | Pinterest Japan 公式ブログ」より引用

これらのことからまずは、まずは以下のような点を抑えた上で Pinterest アドについて触れていく必要があると考えられます。

  • Pinterest を使用することで、ユーザーはネット上に存在する好きな画像・動画をはじめとするコンテンツをピンし、管理できる
  • Pinterest はビジュアルディスカバリーエンジンとして機能し、ユーザーの人生を豊かにするインスピレーションを提供する
  • Pinterest は SNS ではない

実際に配信し感じた所感

以下自分が実際に配信してみて、気になった点について所感をまとめたものになります。

(1)広告効果計測について

既に触った方であれば分かる通り、Pinterest タグは非常に Meta ピクセルに似ています。

参照:Pinterest タグのインストール | ビジネス向け Pinterest ヘルプ

エンハンスドマッチという仕組み(Meta ピクセルの「詳細マッチング」のようなもの)やサイト内に設置し機能する感じ、など非常によく似ています。

また Pinterest アドにおけるウェブサイトの認証についても、 詳細な設定方法を除き Facebook 広告上のドメイン認証に非常に類似したものとなります。

機能的にも下記「(2)細かくターゲティングすると中々広告露出されない」に記載したとおり広告としても、かなり Facebook 広告に近い気がします。

(2)細かくターゲティングすると中々広告露出されない

「インタレスト」を確認された方であればお分かりのとおり、Pinterest アドはかなり細かくインタレスト(トピック)を指定することができます。

これにより自社の商材と相性の良いトピックを選択し、広告配信することができます。

参照:広告で潜在顧客にアピール | Pinterest Business

しかし、トピックを細かく設定し過ぎてしまうと広告はなかなか露出せず、仮にピッタリのトピックがあったとしてもインタレスト主体で広告配信をする場合はやや広めにターゲティング設定し、広告配信する必要があるシーンが実務的には多くなってくると思われます。

そのため、おそらくFacebook 広告同様に「ターゲティングは広めに設定し、クリエイティブでセグメンテーションも兼ねてコンバージョン獲得を狙っていく」ような形で広告運用していくシーンが多い広告媒体となっていくのではないかと見ています。

(3)細かい仕様に関する注意点が多い

自分自身まだヘルプを読破できていない状態なのですが、読み進めているとヘルプに記載されているだけでも注意すべき点が複数存在します。

例えば最もスタンダードな「スタンダード」と呼ばれる画像を用いた広告などには画像以外にもタイトル、説明などのテキストを設定することが可能です。しかし「説明」上で設定されているテキストが Pinterest のアルゴリズムに使用され、広告が適正なオーディエンスに配信される仕様となっています。

分かりやすいタイトルと説明を付けることで、ピンが検索されやすくなります。タイトルは最大で 100 文字、説明は最大で 500 文字です。

Pinterestのガイド: 成果を出すピンを作成するコツ | Pinterest Business」より引用

配信の関連性を判断するために、説明には Pinterest のアルゴリズムが使用されています。ピンや広告が適切なオーディエンスに表示されるように、説明文を入力することをおすすめします。

プロダクト仕様を確認する | ビジネス向け Pinterest ヘルプ」より引用

そのため「説明」についてはしっかりとオーディエンスを意識し、文章を設定する必要があります。

また上記した通り、Pinterest は SNS ではないため、広告で使用可能な画像についても厳しい取り決めが存在します。下記のような画像は広告上では使用は許可されないと説明されています。

・過度のテキストオーバーレイやフォントのスタイルや色が多すぎるなど、混み合った画像

・再生ボタンやダウンロードボタン、通知アイコン、検索バーなどの機能、または Pinterest の機能を真似た要素(「保存」ボタンや「購入」ボタン)を持つ画像

・Pinterest の機能を真似た要素(「保存」ボタンや「…」ボタン)

・自撮りやスクリーンショットなどユーザーが作成したクオリティの低いコンテンツ

広告ガイドライン | Pinterest Policy」より引用

注意点

上記「(3)細かい仕様に関する注意点が多い」にて解説した「説明」や「広告上では使用は許可されない画像」の他にも、Pinterest アドの配信前、配信設定中、配信開始後に関して特に注意すべき点が複数あります。

こちらについては別途詳細を記事にまとめていますので、そちらをご参照ください。

参照:Pinterest アドを配信する上で注意したい33のポイント

最後に

タイトルにもある通り「Pinterest アドを実際に配信してみた」と言っても数千円を突っ込んで配信してみただけの所感となりますので、参考程度に留めていただければと思います。

文責:川手遼一