運用型広告にありがちな意図しない配信ミス、注意点について|13の落とし穴について解説します

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最近客席でインハウス運用されているアカウントを診断したり、Twitter上で質問を受けることが増えてきましたが(Twitter上での質問は別に積極的に受け付けているわけではありませんが…くるのです)そもそも運用型広告にはいくつかの有名な落とし穴があり、話を聞いているとそれに気が付かずにハマってしまっている…というパターンが多いようです。

運用型広告にありがちな13の落とし穴

今日はいくつかある落とし穴の中でも、特に有名な13の落とし穴について解説していければと思います。

1.拡張配信

例えば Google 広告の場合、リマーケティングリストを用いたリマーケティング広告のように特定のユーザーに対する広告配信が可能です。またそれらのリストから拡張したユーザーへの配信(=拡張配信)も可能です。

拡張する事自体が悪いわけではありませんが、意図しない拡張配信は事故の原因にもなり得ます。配信開始前は拡張配信設定の有無をしっかりと確認しましょう。樋爪さん@yasuyuki_ad もこの点については以前より警鐘を鳴らされています。新規作成、管理画面複製だと ON になるようです。ご注意下さい。

2.ノンターゲティング配信

一番怖いのが意図しないノンターゲティング配信(場合によってはブロード配信)ではないでしょうか。リストやキーワードの設定を忘れディスプレイ広告を配信してしまうと、エリアや言語などを指定していない場合、例えば Google 広告だと全世界に対して広告が配信されます。

自分も意図してノンターゲティングで配信する場合があり、それを推奨する記事も書いているのですが…意図しないノンターゲティング配信は非常に危険です。…あとはおわかりですよね?

3.ターゲティングとモニタリング

Google 広告では特定のユーザーに対する広告配信をターゲティング、特定のユーザーを含む(それ以外にも配信される)設定を「モニタリング」として設定することが可能です。「ターゲティング」で配信したいところを「モニタリング」で配信するとそれも 2. 同様に地獄です。気をつけましょう。

4.Facebook広告はFacebook広告にあらず

Facebook広告を配信するともれなく Instagram にも、その他 Web サイトやアプリにも広告が露出されます。個別に除外設定をすることは可能ですが「Facebook だけに配信される予定だったものが色々なところに出ている…だと!?」ということにはならないようにご注意下さい。

5.Twitter広告で「Twitterオーディエンスプラットフォームに拡張」をON

「Twitter 広告の調子がいいと聞いたので始めたがだめだった」という方は大抵「プレースメント」で「Twitterオーディエンスプラットフォームに拡張」をONにしているケースが非常に多いのです。

Twitterオーディエンスプラットフォームに拡張」をONにするとTwitter以外の広告枠に対して配信されるようになりますが、そこからコンバージョンが取れるケースはアプリ案件など以外では稀です。最初はチェックを外して配信をしましょう。デフォルトだと ON になっています。

また上記Facebook広告同様「Twitter上でのみ広告を配信する予定が…関係ないアプリにも広告配信されている…だと!?」という事態も起こりえるのでご注意下さい。

6.YouTube広告はYouTube広告にあらず

YouTube広告はYouTube以外の配信面にもデフォルトで配信されるように設定されています。プレースメントを確認したらほぼアプリにしか露出していなかった…となる前に除外をしましょう。詳しくは別記事でも触れています。

7.アプリ配信地獄

「アプリ除外をすべきか否か」は長年議論の対象となっています。自分は「必ずしも除外すればいいというわけではないよ」という記事を書いています。しかし少額案件の場合や BtoB 案件の場合は除外し続けることもあります。ケースバイケースですね。ただし気がついたら大半がアプリに配信されていた、スマホの割合が高くて違和感が…というケースも珍しくありません。注意が必要ですね。

8.完全一致と部分一致

完全一致で登録したつもりがステータスは「部分一致」で登録されていた…なんて事になれば予算感が大きく変わってくるはず。予算設定次第では翌日に目もあてられません。下記ツイートは他にも問題点がありますが…一応こんな感じです。

9.日予算は目安でしかない

日予算が確実な安全装置とされていたのは今は昔。安全装置を設定していたとしても日予算を超えて着地することは珍しくありません。これは Google も公式的に「費用が 1 日の平均予算を超える場合がある理由」などでアナウンスしています。

予算厳守の場合、月末はあまり攻めないのが吉です。

10.入札調整は最小単位が優先される

入札調整では最小単位の設定が優先されます。キーワード単位で入札調整している場合、広告グループ単位で入札設定をしても意味はありません。

11.テストテストテスト広告を作らない、配信しない

一時期はすごく減りましたがテストテストテスト広告は作らず配信しないようにしましょう。試しで作ったとしてもキャンペーンが OFF かどうか確認してから管理画面から離れましょう。こちらの記事でも解説しましたが、色々なところで問題を引き起こしています。

12.キャンペーン終了時に見落とされるアセット

キャンペーンが終わったらキャンペーン用の広告がしっかり停止しているかを確認しましょう。そして広告表示オプション(現在は「アセット」)もセットで。意外とプロモーション表示オプションとか忘れられがちです

13.媒体側の入金対応スケジュールの把握ミス

クレジットカードに切り替え済みの方、媒体がそもそもクレカオンリーのケースが大半なはずですが…入金対応が必要なケースの場合は媒体側のスケジュールもしっかりと把握しておきましょう。特に年末年始にセール用の広告を配信していつもより多めに配信して年始早々広告が止まったとなっては一大事です。スケジュールは事前に把握し、いい気分で年を越して、新年を心地よく迎えましょう。

最後に

誰にでもミスや意図しない広告配信は起こり得るのですが、何より重要なのはミスを再発させない姿勢、ミスをノウハウとして共有する文化、ミスを防ぐための仕組みづくりです

自分の所属している代理店でも下記ツイートのようにチェックリストやミス防止のためのルールが徹底されていたりするのですが、それはクライアントはもちろん、自分たちの立場や仕事を守るためでもあるのです。

「起こり得るミスをもっと体系的に学びたい」という方は Twitter の #100日以内に死ぬ広告運用者 で学びましょう。勉強になります(祝再開、そして40日切りましたね!)

文責:川手遼一