【書評】『ビジネスを加速させるランディングページ最強の3パターン制作・運用の教科書』中尾豊

あまり書評は書かないのですが、最近読んだ本の中でも特に最近自分が思うところと被っている本があったので、1冊ご紹介したいと思います。

中尾さん@propo0202 の新刊『ビジネスを加速させるランディングページ最強の3パターン制作・運用の教科書』はランディングページ(以下文中は LP )の制作・運用(主には改良)について書かれた書籍です。最終章には少し広告のことについても触れられていますが、こちらは本当に触れられている程度なので、本格的に知りたい場合は専門書の購入をオススメします。

ランディングページの3段階(私見)

これは私見ですが、個人的に現在多くのLPは大きく3段階に分類されているように認識しています。

ここ数年で(1)に該当する LP は大幅に減りました。これは優れた WordPress のテーマが拡充したことや、「Web 制作」に対する社会全体のリテラシーが向上した影響もあるのではないかと思います。

次に(2)ですがここは一気に増えました。かつての(1)が(2)に流れてきて、全体的に LP のレベルが底上げされたような状態になっているのだと思います。

そして(3)ですが、こちらは基本はすでに完璧にできているため、改良していく難易度はかなり高く、何かを実施し良化するメリットよりも、逆に悪化するリスクを常に抱えて改良を試みなければならないケースが多いイメージです。

感想

本書の中は上記(1)〜(3)どの段階のユーザーが読んでもしっくりくる内容となっており、またはこれから LP を発注するための業者の選定を行う段階のようなユーザーが読んでもためになる情報で溢れています。

恐らく著者自身がこれまで様々な LP の制作や改良にアドバイザーや当事者として携わってきた経験や実績があるからこそ、一通り一定レベルで説得力ある形でまとめて要点を解説できているのだと思います。

ざっと読んだ限りではありますが、同業者(広告代理店の運用者)が読んだ場合でも初心者であれば LP に対する考え方を商材ごとに理解できるパートが充実しているため体系的に理解し学ぶことができます。

中級〜上級であっても、色彩の話やフォントの話、コーディングの話(丁寧なコーディングは本当にすごく大事)は初見の人も多いのではないでしょうか。また LP 理解に対する復習として使うにも最適な1冊です。

成果改善のためにランディングページ改良を提案する場合、特にクライアントがランディングページを制作している場合はクライアントを説得して話を進める必要性があります。ある程度のコミュニケーション能力に長けた広告運用者ならまだしも「下手を打てばクライアントとの関係悪化を招くのでは?」と思い戸惑うような経験の浅い運用者であれば徐々に状況(パフォーマンス)の悪化や、関係性の悪化を招きかねません。

そういう時に、本書を使えばいいのです。本書をクライアントと共有し「セオリーなやり方としてこのような方法がある」と提案すれば双方を納得のいく形で合意形成できる可能性があるし、説得そのものが不要になる可能性もあります。

プロとして「そのやり方が本当に正しいのか」どうかまでは踏み込んだ言及はしませんが、使える手はなんでも使い、とにかく期待に対して結果に答えるのがプロの仕事ですから「経験が浅いので良いアドバイスができません」というスタイルで挑むよりも、幾分こちらの方が良いのではないでしょうか。

個人的には文中の話のまとめ方(主張した後にすぐ実際の LP の解説図がある)は自分がより説得力のある改良提案する際に取り入れたい手法だと思いました。また Yahoo! 知恵袋を確認したり、検索ボリュームから需要を予測したりと「あ、しっかりやっているところはどこも地道に同じことをやっているんだなあ」と細部に至る点でいくつか安心感を感じたりしました。ただ欲を言えば電子(Kindle)で読みたかったかも。