BtoB案件の広告運用を行う際にこっそり取り組んでいる7つのこと

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今年のゴールデンウィーク最終日に「あまり他の広告運用者がしていないような、でも自分自身が BtoB 案件の広告運用し成果を出すために(こっそり)取り組んでいることを連続ツイートしていきます。」と称し連続ツイートを投稿した。文字数の関係上言及できなかった事も込みで、一度ブログ上でも整理しまとめておこうと思い筆をとった次第です。

元ツイートが気になる方はこちらからもどうぞ。

こっそり取り組んでいる7つのこと

以下1.〜7.がそれに該当します。

1.軽視できないYahoo!広告

そもそも BtoB 案件において、Google 広告や Facebook広告はしっかり運用できているものの、Yahoo!広告に関しては伸びしろがあるのにそもそも注力出来ていないので伸ばせていないケースも多いのではないでしょうか。

以下2つの理由から、Yahoo!広告にも注力すべきです。

(1)Yahoo! JAPAN は多くのブラウザでデフォルトの検索エンジンとして採用されているため

一般に「ナショクラ」とも呼ばれる企業の会社支給 PC の Web ブラウザでは検索エンジンに Yahoo! JAPAN が設定されているケースは珍しくありません。

仮に Yahoo!検索広告の配信を停止したり、運用を疎かにしたりすると Yahoo! JAPAN を利用しているそれらのユーザーに広告上でアプローチできる機会を著しく損失する事になります。

ちなみにこれは余談ですが、BtoG 案件を運用する場合も Yahoo!広告はしっかりと運用した方がいいです。意外と公務員の方が Yahoo!JAPAN を使用されているケース、結構あるはずなので。

(2)気付かずにYahoo! JAPAN関連サービスを利用しているケースは多いため

Yahoo! JAPAN を利用せずとも、例えば Yahoo! JAPAN のトップやYahoo!ニュースをウォッチしていたり、Yahoo!オークション、ファイナンスなどのをチェックしている決裁権者は決して少なくありません。

ちなみにYahoo!はこの点に関し、下記のような言及をしています。

スマートフォンからのヤフー利用者は、ビジネス層・経営層や主婦層のユーザー数が多い傾向

そのため、そういった面に対しても網羅的に広告配信可能な Yahoo!ディスプレイ広告はしっかりと配信すべきです。

近年それらのページにもGoogle 広告の広告枠(GDN)が随分と増えましたが、機会損失を考えれば Yahoo!ディスプレイ広告をしっかりと運用することでそれらをカバーしたりする事ができるので、アプローチの手を緩めるべきではありません。

2.「資料請求」の資料やホワイトペーパーには目を通しておくべき

ユーザーが資料請求した際にダウンロードできるよう設定されているサービス資料、ホワイトペーパーについては全て目を通しています。

特に資料内に致命的な誤字脱字があったりすると数値(アポ率、受注率など)にも影響が出たりするケースが想定されるため実施しています。

またサービス資料は事業責任者や決裁権者が変わってから数ヶ月後、年度が変わってから数ヶ月後、サービスリニューアル直後に変更が入ることも多いのでそれらのタイミングでは定期的にチェックするようにしています。

必要に応じて広告の内容変更もこちら側から、例えば実績値の更新などを提案することもあります。

3.サイト内の誤字脱字、不審点、不具合の洗い出し

特にサービス提供開始初期の広告運用を手掛ける場合、以下3つを実施します。

  • サイト内の誤字脱字
  • 不審点洗い出し
  • システム上の不具合の洗い出し

例えば入力フォームに少しでも不具合があれば、それらがある事によって機会損失することが多々あります。代表的な修正が必要となるような不具合ポイントは下記の通りです。

  • 常時SSL化(正常に機能していない)
  • ページタイトル(CRMのデフォルトの設定で機能)
  • ファビコン(設定されていない)
  • 異様なサイズの画像ファイル
  • ページ内で発生している謎エラー( Google Chrome の「検証」で確認可能)

またそれらは見つけ次第、重要度に応じて関係者に即共有し修正するように促します。

4.その業界の名著には目を通しておく

例えば SaaS 事業の広告運用をするなら『クラウド誕生』を最低限読んでおくべきですし、そういったクライアント自身が身を置く業界がどんな環境にあるのか、どのようなイシューに晒されている(または今後晒される)可能性があるのかを運用者も多少は知っておくべきです。

またこれはレアケースですが、最終決裁権者(多くの場合は代表取締役や事業部長など)が過去影響を受けた書籍一覧などがウェブ上で公開されていれば、そういったものも読んでおけばなお良いでしょう。

後々コミュニケーションを取る際にも活きてきます。コミュニケーションを取る上で、共通の言語や思想性を共有できるというのは、非常に大きいのです。

5.最終決裁権者の言動をチェックしておく

SNS(FacebookやTwitterやYouTubeなど)上の発信は勿論、メディア露出などにも注目しておくべきです。

また近年は Twitter を運営しているビジネスマンも多いかと思いますが、Twitter の場合はツイートだけ見るのではなく「どんなツイートに”いいね”しているのか」なども見ておくべきです。

例えばサイバーエージェントの藤田さん@susumu_fujita の「いいね」はかなり分かりやすいです。

最近はウマ娘、その前は ABEMA 関連の情報をよくチェックされているとわかります。自社の事業の中でも特に何にホットな関心があるのか、経営者の場合、どんなトピックに関心があるのかひと目で分かるので確認しておくことをオススメします。

6.担当している案件のサービス名や社名などを含むツイートを追う

どのような発言も受け手の解釈次第では炎上するリスクがあるため、炎上した際などに即座に広告に関する一次対応(広告の一時停止やリストの調整など)ができるよう、担当している案件のサービス名や社名などを含むツイートはTweetDeck 上で常時表示され拾えるように設定しています。

稀に広告に対するフィードバックを拾えることがあるので、チェックしておくと広告に関するヒントが得られることもあるかもしれません。

7.IRには目を通しておく

担当している案件を運営している企業が上場している場合、IRには目を通しておいた方がいい。特に決算説明資料と質疑応答要旨の2つは必読です。理由は3つあります。

(1)事業の優先順位、重要性を理解するため

事業が複数ある会社の場合、決算説明会における発表の順番や資料のボリュームなどからその会社における特定の事業(自分が運用者として関与している事業)の重要度合いが分かるため目を通しておくと良いでしょう。

(2)プロの質問、経営陣の回答を知る事ができるため

決算説明資料からは主に現状について、質疑応答要旨からはアナリスト・機関投資家による質問を通じ代表者の回答(ビジョンなど)を知ることができます。

特定の事業に対し近々で考えていることや中長期のビジョンを知ることができるため、目を通しておく事をオススメします。

(3)プロの質問内容から事業への期待値を把握できるため

アナリスト・機関投資家の質問内容からその企業、事業に対する期待感や見立てなどを間接的に知ることができます。

例えばですが、事前にこれらに目を通しておいた方がポッと話がきた際にも流れを瞬時に理解し動けますし(なんなら事前に準備できますし)シミュレーション作成1つとっても、クライアントニーズを的確に満たしたものを短期間で作成することができたりします。

あとこれは個人の感想ですが、プロのアナリスト・機関投資家の事業への期待値を知った上で広告運用する方が、日々の広告運用にハリが出ませんか。

最後に

今回は以前にツイートした連続ツイートを振り返りつつ、文字数の関係上 Twitter 上では言及しきれなかった点についても含め深掘りをしました。

まず、Google 広告、Facebook広告を日々しっかりと広告運用する。

その上で、リードの導線調整、最終目標も考慮した上で予算調整、目標の達成、コンバージョン後のユーザーの動きを追いかけて媒体別、施策別、可能であれば広告別のアポ率や成約率も把握し、1ヶ月、1Q、年度といった時間軸で振り返りを行う。

このように、BtoB案件の広告運用に関する業務は数多く存在しますが、それらを行う隙間時間を上手く活用しながら上記した7つのことを実施すると、本来広告運用に関する業務に取り組んでいるだけでは出す事が難しい成果を叩き出すことが出来たり、あらゆる複雑な情報収集や分析フローをすっ飛ばして結論にたどり着けることも珍しくありません。

管理画面上で出来ることに行き詰まりを感じたら、少し俯瞰して取り組みの幅を広げてみるとよいかもしれません。

文責:川手遼一