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運用型広告の領域における自動化や AI の活用に関する進歩は目覚ましく、特に目覚ましい進歩を遂げている Google と Meta に関しては、多くの広告運用者がその恩恵を受けているのではないでしょうか。
その一方で、たびたび話題に上がるのが過度な自動化や自動生成、自動最適化によるマイナス影響です。
例えば Meta における Advantage+ クリエイティブ は、うまく活用することで成果の最大化に貢献してくれます。
その一方、キャンペーンや広告グループの複製時にそれらの一部が有効化してしまい、想定していなかった広告配信が起きてしまう…といったことが起こりえます。
自動的に有効化されていることもあるため、自分も定期的にチェックしており、また見かけたら X を通じて注意を呼びかけるなどしています。
Google 広告に関しても「自動作成アセット」などをはじめ、枚挙にいとまがないほど広告が、自動的に作成・配信されてしまったり、あるいは設定項目が変更されておりその影響を受けてしまったり…といったことが起こり得ます。
本日は、そんなGoogle 広告において、意図せず入稿していない広告が配信されてしまった際の対処法や、可能な限りそういった出来事を防ぎたい人向けに取り組むべきことをご紹介していきます。
目次
全部で6つあります。
まず注意すべきは、自動生成アセット(旧:広告表示オプション(自動))の「自動生成住所」の設定です。
下記図のように「自動生成住所」の設定そのものをオフにしていたとしても、チェックボックスにチェックが入っている場合、「合意しているもの」とみなされるため、注意が必要です。

実際、チェックボックスには、次のように記載されています。
このアカウントの広告キャンペーンで、リンクされた Google ビジネス プロフィールの販売者の写真とその他のリッチメディアを使用することを、Google 広告に許可します。
引用元:Google 広告管理画面
チェックボックスにチェックがついている場合、Google マイビジネスプロフィールの「販売者の写真」が広告で使用されるほか、その他のリッチメディアが広告に紐付き配信されることに合意しているとみなされます。
ここで解説されている「リッチメディア」とは、生成 AI によって作られたような画像、Googleが提供しているストック画像などが該当します。
それらを広告と紐付け配信したくない場合、チェックを外しておくことをおすすめします。
重要なことなので、もう1度書いておきます。
前述した通り、自動生成住所の設定そのものをオフにしていたとしても、チェックボックスにチェックが入っている場合、「合意しているもの」とみなされ、入稿していない画像が広告に使用されます。
前述(1)の「自動生成住所」然り、動的サイトリンクや動的コールアウトなど、リスティング広告に紐づくことで表示されることが多いものに関しては、オフにしておかないと意図しないものが配信されてしまったり、個別にパラメータを付与して効果計測している場合、計測漏れなどが起きる可能性があります。
詳細については別記事でも言及しているため、そちらをご参照ください。
検索キャンペーンの設定内「自動作成アセット」を有効にしておくと、ランディング ページのコンテンツ、ドメイン、広告を使用して、広告見出しと説明文アセットが自動的に生成される可能性があります。

ただこの機能、一定の広告費を投下していないとオンにしていても機能しないようです。
P-MAX キャンペーンを新規で作成する場合、キャンペーン設定にてデフォルトで「アセットのパフォーマンスを最適化」が有効になっています。

特に「テキスト」における「カスタマイズ」や「最終ページ URL」がオンになっていると、提供されたアセット(テキストや画像)を勝手に組み替えたり、リンク先を変更されたりする可能性があります。
P-MAX や デマンドジェネレーションキャンペーンにおいて、デフォルトの状態でキャンペーン、または広告グループ単位の設定で動画の拡張が有効になっています。

これが有効の場合、例えば横長の動画広告を入稿したとしても縦型に変換されたり、動画をより短尺なものに変更されるといったことが起こり得ます。

広告に関する変更の一部は管理画面に一切反映されずに行われているものも少なくありません。
実際に自分自身、直近1年で3件ほど管理画面上などでは一切確認ができない形で広告が自動生成・配信され、その数値が管理画面レポート上では一切確認できない…という事例を確認しています。
どちらも確認してから Google に調査してもらい、それらの広告が停止するのにも1か月近く時間がかかりました。
仮にそういったシーンに遭遇した場合の対処法、または予防策についても下記にて解説します。
対処法は以下の通りです。
- (目視した場合)広告のURLデータを取得しキャプチャを撮影
- 取得したものをサポートに提出し調査を依頼
特に広告のURLデータ(実際に広告に遭遇した際に右クリックし「リンクをコピー」から取得できるもの)がないと特定が難しく、取り合ってもらえないこともあるため、注意が必要です。
リンクについては一例ですが、下記のような形式のものとなります。
https://www.googleadservices.com/pagead/aclk?〜
予防策については以下の通りです。
- GA4などで広告リンク先として設定していないページから広告経由の流入がないか定期的にモニタリング
- シークレットモードで定期的に検索しモニタリング(特に1.のようなケースでGA4で不自然な流入が確認できた場合)
特に「(4)その他」の事象に関して、自分自身の運用している広告アカウントで起きると不条理に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、Google 広告運用開始時に必ず合意を求められる規約の中で、次の一文に合意した上で配信している以上、言い争うことは困難を極めます。
お客様による本プログラムの利用(広告のフォーマット設定、ターゲット、リンク先、品質、ランキング、パフォーマンス、価格およびオークションごとの自動入札単価調整など)に影響を与える可能性があるテストを、Google とその関係会社が定期的に実施することを許可するものとします。テストを適時に実施し、テスト結果の有効性を確保するために、かつ第 9 条(b)に基づいて、Google がお客様に対して通知または補償をすることなく当該テストを実施することにお客様は許可するものとします
引用:Google 広告利用規約 – Google 広告ポリシー ヘルプ
次に重要なのは、「自動化そのものは悪ではない」ということです。
冒頭でも解説した通り、多くの広告運用者がその恩恵を受けている立場にあるのではないでしょうか。
例えば、手動での広告運用しか選択肢がなかった時代と比べると、より多くの人が一定の成果を出せるようになりました。
また Meta 広告における情報の取得や効果計測、各ユーザーへの最適な広告表示の精度は非常に高く、自分自身、運用者としてその成果に驚かされると同時に、1ユーザーとしてもタイムラインを見つめる中で、日々その精度の高さを実感しています。
自分が編集長をつとめるキーマケLabでも、「Instagramを見ているとき、表示される広告は自分の興味・関心に合っていると感じますか」というアンケート調査を行い、結果全体の約6割(63.8%)が「合っている」と回答している結果を得たことがあります。

またサンプル数としては非常に限られた事例ではありますが、自分自身日々広告運用している中で、スマート自動入札をはじめ、キーワードの自動追加などであったりについても、非常に有効に機能しているケースを見たことがあります。
このように、自動化やAIの活用による広告最適化には、多くのプラスの側面があるのです。
ただし、クリエイティブに関しては、「ちょっと違うのかな…」と個人的には思うのです。
エンドユーザーの目に直接触れる要素であるだけでなく、Web 広告自体がすでに集客のための1つのインフラとして確立されており、多くの企業が活用する存在となっています。
形式はまったく異なるため単純な比較はできませんが、改行ひとつでニュースになるような事態すら起こり得る現状を考えると、広告の自動生成などに対しては、少し慎重すぎるぐらいの姿勢が求められるのではないか…と思うのですが、いかがでしょうか。
文責:川手 遼一