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数年ぶりに ADEBiS を用いた広告効果計測を行う機会に恵まれたのですが、設定を進めていく上で少しトラッキング URL 設定で混乱したので、本記事ではその点について詳しく解説していきます。
自分が以前に ADEBiS を扱っていた際はリダイレクト計測が主流だったのですが、現在は ITP 関連の影響からかダイレクト計測が主流となっており( ADEBiS も正式にダイレクト計測を推奨している)今回ダイレクト計測用のトラッキング URL を設定する際に疑問に感じた点を調べまとめた内容を記載しておきます。
目次
ADEBiSを用いたダイレクト計測での広告効果計測を行う場合、広告のリンク先としたいページのスキーム名、ホスト名、パスに加えて特定フラグメント識別子、または下記図のように特定のクエリ、フラグメント識別子を付与する必要があります。
気をつけなければこのようにダイレクト計測をする際にトラッキングURLの設定方法には2つの方法が存在しているという点です。
- 他ツールのパラメータが入っていない場合
- 他ツールのパラメータが入っている場合
「他ツールのパラメータが入っていない場合」は ADEBiS 上で取得できる URL をそのままトラッキング URL として広告のリンク先として設定し問題ありませんが、「他ツールのパラメータが入っている場合」は Google Analytics などで流入元を識別するためのパラメータなどを付与している関係で以下のようにトラッキング URL を変更する必要があります。
現在設置されているパラメータが以下の場合、
{lpurl}?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=キャンペーンA
アドエビスの入稿用URLと組み合わせた以下の形式でトラッキングテンプレート(トラッキングURL)に設置ください。
{lpurl}?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=キャンペーンA#argument=[AD EBiS引数]&ai=[広告ID]
「トラッキングテンプレート(トラッキングURL)に他ツールのパラメータが入っている場合、どうしたらいいですか?」より引用
もちろん下記のように、utm_campaign 以降のクエリ( utm_term や utm_content など)を設定しても有効に機能します。
(例)https://ppc-log.com/recruitment/5278/?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=0001&utm_term=○○○○utm_content=□□□□
#argument=[AD EBiS引数]&ai=[広告ID]
例えば下記2つのURLにおいて、ADEBiSは厳密にはそれぞれ異なった形で情報処理をしています。
- https://ppc-log.com/recruitment/5278/?argument=アドエビス引数&dmai=広告ID
- https://ppc-log.com/recruitment/5278/?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=0001&utm_term=○○○○utm_content=□□□□#argument=アドエビス引数&ai=広告ID
1.ではクエリとして「argument」「dmai」を使用しているため、ウェブサーバーはユーザー側へリソース(クエリ以前のもの)を返す前にこれらを追加処理します。これによりリソースを一意に特定することを実現可能としています。
またクエリは設定上のルールがあり、以下3つの点に気を付けて設定する必要があります。
- パラメータはパスの直後に「?」を記載し書き始める
- 各パラメータは名前と値を「=」で分けて書く
- 複数設定する場合はパラメータを「&」で分ける
2.においてはクエリは使用せず、フラグメント識別子(# 以降)を用いています。
フラグメント識別子は上記1.と異なり、ウェブサーバー上での処理ではなくブラウザーへの追加指示によりリソース内の一部分を示す際に使用されます。
表に整理すると、下記のような形になります。
URL構成要素 | 別名 | 役割 | どこで処理されるか |
---|---|---|---|
クエリ | クエリパラメータ、URLパラメータ | リソースを一意に特定することを実現可能 | Webサーバー |
フラグメント識別子 | 素片識別子、断片識別子、アンカー、hash fragment 、URLフラグメント | ブラウザーへの追加指示によりリソース内の一部分を示す | ブラウザー(一般的にはサーバーに送信されない) |
これら「クエリ」と「フラグメント識別子」の違いについては以前にムラヤマさん@muraweb_net がご紹介されていた『Webのしくみと応用』に詳しく書かれていますので(特に30ページ〜33ページ)気になった方はそちらをご参照ください。
また今回ADEBiSのパラメータについて、正しい設定方法を元々知っていた方は多いかもしれませんが「なぜそのような仕組みで機能するのか?」や「なぜそのような違いがあるのか」という点について理解し、説明できる方はそこまで多くないように思います。
仕組みを理解せずとも実務に支障はないかもしれませんが、根本的に仕組みを理解しておくことで、例えば咄嗟に質問された際にも端的に回答できるようになったり、全く別の仕事を行う際にもそれらを活用し早期段階でエラーのもととなるような、小さな違和感に気付くことができるようになったりといったメリットも数多くあります。
そのため自分は仕事中に気になったことはメモしておき、時間が空いた際にガッツリと文献にあたり仕組みを調べていたりします。今回の記事はそのうちの1つということで。
文責:川手遼一
懐かしの ac.ebis.ne.jp
文責:川手遼一