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昨年開催された WordCamp Tokyo 2023 でも紹介された通り、WordPressの(導入サイト)数、およびドメイン数は伸び悩んでいるようです。
自分の周りでも、「技術ブログを書こう」となった際に、わざわざ新規でドメインを取得し、サーバーを契約してコンテンツを投稿していく…そんな人はほぼ見かけなくなりました。
減少している理由としては、次のようなものが考えられるのではないでしょうか。
- より最適な CMS の台頭(例.Shopify など)
- 無料のブログサービス、コンテンツ発信が可能なプラットフォームの登場(例.note やZenn、Qiitaなど)
- SNS 利用者の増加(ネットユーザーの多様化)
自分が学生の頃(10年以上前)は当たり前のようにブログを作ったり、前略プロフィールや mixi を使い交流を図る方が多くいましたし、僕自身、忍者ブログやfc2ブログでブログを作り、結構まめに更新していた記憶があります。
しかし、かつてそういったものでなされていた私的な情報発信は、現在であれば「SNS で行っている」という方が増えているのではないでしょうか。
また前述した通り、「技術ブログを作ろう」と思ったとしても Zenn、Qiitaなどのサービスがすでに登場しているため、「そちらを使おう」という方も多いのではないでしょうか。
「ライトな書き物をしたいな」という際は note、しずかなインターネット、など無料で利用でき広告も差し込まれないサービスも存在しているためそちらを使うほか、以前からある無料ブログサービス(例.はてなブログなど)も国内だけで相当数存在していますので、現時点でもわざわざ自分でドメインとサーバーを契約し、コンテンツを作っている…といった方は、オウンドメディアなどを除き、少数派ではないでしょうか。
また今後も一定の需要はありつつも、数自体は減っていくことが予想されます。
目次
PPC-LOGは、2019年6月の運営開始から約5年が経過しました。
結構同業者の方に会うと、ブログの存在を一定認知されていたりします。
しかしながら、次のような課題が常につきまといます。
- 今後も覚え続けてもらえる保証はない
- わざわざ個人ブログを指名検索して見に行くことは稀
- 巨額の費用をかけて宣伝できない(また宣伝するようなものでもないかと)
あくまで趣味の領域で個人が運営している技術ブログですから、別段忘れられてしまっても困ったりはしないのですが(苦笑)
しかし、すべてを自前で用意している手前、例えば SNS や note といったプラットフォームが提供するサービスにはない良さもあり、それを活かして既存の読者の方や今後読者となるような方と強固な繋がりを構築する方法はないか…と直近考えていました。
参照:noteではなくWordPressで技術ブログを書く7つの理由
そこで考えついたのが、「公式ステッカーを作ってみる」というものです。
理由は4つあります。
- (1)自分の過去の経験
- (2)広告枠にしていた人も
- (3)仕事をする上でプラスに作用する(?)かも
- (4)本当に知ってほしい人に情報を届けられる
- (5)費用が(それほど)かからない
順に、詳細に解説していきます。
例えば自分も、上司や他人の PC に貼ってあるステッカーを起点に、指名検索をしてみたことがあります。
また数年前にはなりますが、GMOペパボ、CAMPFIRE の創業者、元代表取締役社長である家入さんが 自前の Mac の天板部を広告枠にしていたことを思い出しました。
めちゃくちゃステッカー貼ってます。僕のPCのステッカーで広告とかとってたこともあります。
「Liverty 代表 家入一真 いえいりかずまの私のカクゴ|私のカクゴ」より引用
実際にイベント登壇、メディア出演時、結構PCの天板部に貼られたステッカーって目立ちますよね(苦笑)
TV 番組や映画におけるプロダクトプレイスメント(映像作品内に企業の商品やサービスを露出させる広告手法)のような効果にも、一定期待がもてるのではないでしょうか。
前提として、PPC-LOG はだいぶ濃いめの Web 広告寄りの技術ブログです。
そのため、仕事用の PC にステッカーを貼ってたら「こいつ、PPC-LOGのステッカー貼ってる…(広告)ガチやな…」となり、うまく商談がうまく進むとか、そういう効果がありそうじゃないですか(苦笑)
あるいは、「そういうことになる可能性がある」というだけで、十分仕事用の PC にステッカーを貼るインセンティブが受け取った方には生じますので、win-win な関係性のもとステッカーを進んで貼っていただけるのではないでしょうか。
また今回、日本国民の多くに PPC-LOG を知って欲しいわけではなく、ディープな広告運用者を起点に「PPC-LOGというブログがあるらしい」という情報が広まればそれでいいので、こういった取り組みだけで十分情報を届けたい人たちにリーチできるのではないか?と考えました。
費用対効果で考えても所詮数千円の投資費しかかからないため(詳細後述)持ち出しのお金でやりくりする場合にも無理のない範囲での出費として十分可能です。
とりあえずステッカーを作ろうと思ったのですが、あることに気がつきました。
そうなんです、「PPC-LOGにはそもそもロゴらしいロゴがない」のです(苦笑)
正確にいうと、ロゴのようなものはあったのですが、ロゴではなく単純なテキストのベタ打ちしただけのものでした。
仮で作ったものをそのまま使い続けていたのですね。
「せっかく作るのであればちゃんとしたものを作りたい」
そういった思いもある一方、個人の持ち出しで運営している立場上、予算に余裕がはなく…悩んでいました。
ただふと、「あれ、ChatGPT で作ればいいんじゃない?」ということを思いつき、試しに作成をしてみることにしました。
自分は ChatGPT の有料プランを契約しており、画像生成が可能なプラン(ChatGPT 4o)を利用することができます。
そこでまずは前提情報を入力しつつ既存のロゴをアップロードし、どんなものが出力されるかを試してみました。
結果、「なんかむかし海外サイトでよくみたなー」といった感じのものが出力されてきました(苦笑)
ちょっと情報量が多いので、以下3点に注力して良いものが出力できないかとリトライしました。
- シンプルでモダンなもの
- 独自性あるもの
- モノトーン(必要に応じてアクセントカラーを使用)
なかなか複雑なロゴが出力されてしまいます。
これだと初めて見た人が「PPC-LOG」と検索できません。
そこで視認性を上げるようにプロンプトを調整し、リトライしました。
すると、なぜかモックアップを作り始めてしまい…(苦笑)
しかし、出力を重ね、微調整しているとなかなかいい感じになってきました。
うーん、しかし、惜しい感じです。
ただここまできたら「同系統のものをどんどん出力するように」と促しました。
要するに、大局観が人間より劣っているため AI によるブラッシュアップは困難ですが、「人間と違いどんどん出力できるので、それは物量でカバーできる…」と考えたわけです。
そして、次に出力したものの中に、ドンピシャなものがありました。
実際にロゴに落とし込む際は、さらに軽微な修正を PhotoShop や Canva で行いました。
なかなか悪くない感じです。
背景画像をつけるとこんな感じでしょうか。
実際に生成する過程の中で、「プロのデザイナーさんであればもっと上手く汲み取ってもらえるんだろうな」というシーンは多々ありました。
ただ超ローコストかつ相手が人間ではないぶん遠慮なくフィードバックできるという利点もあり、思いのほかストレスなく制作を進めることができました。
また制作にかかった時間も15分程度と短く済み、助かりました。
ステッカー作成は業者に依頼し行いました。
結果、「プレビューツールが一番使いやすかくて安い」という理由で、 StickerApp さんに作成をお願いすることになりました。
海外発送なので注文から到着まで2週間ほどかかりますが、ロット数やデザインにもよりますが、PPC-LOG のステッカーだと1枚約54円前後(送料込み)で印刷していただけました。ロット数は最小の83枚で、送料込みで4,555円でした。
ちなみにその後、自分が編集長をつとめるキーマケLab でもステッカーを作ってみました。
サンプル用に SUZURI で作ったものがこちらです。こちらだと1枚500円前後と高額になってしまいます…。
一方で StickerApp さんに依頼すると1枚約78円(59枚で4,609円)で作ってもらえました。
色がつくぶん、また少しサイズが大きい分、PPC-LOGに比べて1枚あたりの単価が高いです。
SUZURI さんだと最低1枚から作れるのでそういったメリットもある一方、ある程度数を作るのであればステッカー専門業者に依頼する方がいいのではないでしょうか。
ロット数や予算、納期の問題、サイズ、ステッカーに施したい特殊処理など様々な要件があるかと思いますが、実際に注文する方のご参考になれば幸いです。
まずは普段お世話になっている方を中心に、あとは会食やイベント時にも配りました。
実際に配布するととても喜んでくださる方が多く、実際に PC に貼られているのもSNS などで目にするようになりました。
ステッカー配布をはじめたのが今年の7月からなので、まだ指名検索などの数値面への効果は可視化できていませんが、実際にそういった数値にも中長期的に影響を与え始めたら面白いなーっと思っています。
前述した通り、イベント登壇、メディア出演時、結構 PC の天板部に貼られたステッカーって目立つのですが、先日弊社の代表が PIVOT に出演した際にも PPC-LOG のステッカーが映り込んでいました(笑)
意外と盛り上がりますので(苦笑)悪くありません。
おすすめです、ステッカー。
文責:川手 遼一