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先週末に名古屋(愛知大学 名古屋キャンパス)で開催された、CMC_Central に参加してきました。
本日はそちらの内容についてお伝えできればと思います。
目次
そもそもCMC_Central 2024(CMC_Central)とは、以下のようなイベントになります。
累計120回以上開催してきた #CMC_Meetup の全国版であり、全国のコミュニティマーケティング実践者が集まり、人・知見・ノウハウを発信するコミュニティマーケティングの祭典です
「CMC_Central(@CMC_Central)」bioより引用
第1回目の開催は、2024年6月29日(土)に名古屋(愛知大学 名古屋キャンパス)で行われました。
イベント詳細はこちら:CMC_Central 2024
コミュニティマーケティングとは、下記のような形のマーケティング活動の総称になります。
当協会では「コミュニティマーケティング」を、事業者等が、製品やサービス利用者を対象として主宰する「コミュニティ」との双方向のコミュニケーションを通して、顧客同士の交流と情報発信を促すことで、顧客の製品・サービスへのロイヤルティ創出、向上に貢献すると共に、「1. 顧客理解」、「2. 顧客育成」、「3. 顧客創造」を相互に連動させ、スケーラブルに実施することと定義しています。
「一般社団法人コミュニティマーケティング推進協会」より引用
一般社団法人コミュニティマーケティング推進協会の発起人である小島(おじま)さんのスライドで、大変わかりやすく解説されています。
Speaker Deck でも公開されていますので、気になった方はぜひそちらからもご確認ください。
理由は、全部で3つあります。
自分は普段、主に Google やYahoo!、Microsoft や Meta などが提供する運用型広告と呼ばれる Web 広告を代わりに設定し、運用することをメインの業務にしています。
直近、自分のクライアント(広告主)を見ていると、広告だけに注力して成功している企業やサービスもある一方、広告にも注力しつつ、大きさを問わずコミュニティを形成し、顧客との関係性の構築(顧客理解・育成・創造)にも注力しているところの方が中長期的に見て安定的に成長しているケースが、肌感覚レベルではありますが「多くなってきたな」と感じています。
当たり前のようにクライアントが広告に注力しつつも、コミュニティも1つの武器にしている以上、そこについて支援会社の人間として、把握しておかないわけにはいきません。
Backlog World に参加した際のレポートには書かなかったのですが、Backlog World 後の打ち上げの席で小島さんから直接「コミュニティマーケティングとはなんたるか」について教えていただく機会があり、その際にコミュニティマーケティングに可能性を強く感じたことも、今回 CMC_Central に参加するに至った大きな理由の1つです。
「コミュニティをしっかり運営すれば、次のようなことを実現することができるのではないか?」と考えたわけです。
- 莫大なコストをかけずに顧客を創造することができる
- 広告でカバーしにくい領域も(特に顧客育成)コミュニティであればカバーできる
- (当然)アップデートや広告媒体やメニューの流行り廃りや仕様変更の影響を受けず、安定的に事業成長の実現に貢献
また小島さんが書籍の中でも言及されていましたが、コミュニティは模倣困難性が高く、強固なコミュニティを構成することそのものが顧客理解や育成、創造を進めていく上での武器となります。
コミュニティがある程度の規模に達したとき、競合との間に大きなアドバンテージが生じます。それは、そのコミュニティは競合が簡単に「コピーできない」ことです。
『ビジネスも人生もグロースさせる コミュニティマーケティング』より引用
世の中には、広告枠のようにお金さえ積めば手に入るものもありますが、コミュニティは買えません。戦略は真似できても、同じコミュニティは手に入らないのです。
普段自分が触れている Web 広告は、予算と知識さえあれば、数分で設定し配信を開始することができるほどに参入障壁が低く、ある意味コミュニティマーケティングとは対極的な存在です。
ただ一方、前述した通り、コミュニティは広告にはないような魅力を秘めており、そこに惹かれたというのも今回参加を決めた大きな理由の1つです。
自分が編集長をつとめる「キーマケLab」で、年始に Optimize Next を開発した植松さん@kazato1223 を取材を行いました。
当時まだ Optimize Next のコミュニティを立ち上げる直前だったということもあり、取材後のやり取りの中で「コミュニティマーケティングに注力するのであれば、CMC_Central というイベントが6月にあるので絶対に参加すべきです」という話をしていました。
参照:【独自】Optimize Nextが描く未来とは?開発者・植松氏が語る「ABテストの民主化」
人には「絶対に参加すべきです」といっておきつつ、自分は「ちょっとスケジュール的に厳しいですね…」というわけにはいかないじゃないですか(苦笑)
これも、参加を決めた理由の1つです。
実際に参加した上での所感についてですが、下記の通りです。
参加者の方々の熱量が終始凄まじく高かったです。
セッションは想像の2倍ぐらい、後夜祭は7倍ぐらいすごかったです(笑)
例えば、熱量に関しては #CMC_Central を含むポスト数などにも表れており、吉田さん@ruiji_31 もこれについて言及されていました。
また地域限定ではあるもののトレンド入りも果たしており、小笹さん@ayaozaがご紹介されていました。
熱量を下支えしていた要素は、複数あるように思います。
例えば、これは実際に参加された方と話をしていて分かったことなのですが、コミュニティ運営に関しては「業務の一環」というより、「ライフワークの一環」としてコミュニティ運営に携わっている方が多かったです。
そういった方々が300名弱集まっているということも大きな要因だったと思います。
また個別のセッションに関しても、これからコミュニティを立ち上げる方向けに基礎を学べるセッションもあったり、コミュニティの運営やグロースにすでに携わられている方にとって役立つ知識、視点や視座をあげるようなセッションも含まれていたりと、非常に充実したタイムテーブルが設計されていました。
そういった網羅的な内容であったことと、それらを円滑に実施するためのスタッフの方々の努力が、当日の熱量を下支えしていたように思います。
登壇者の方々との距離が非常に近く、気軽に話しかけることができたり、直接わからなかったことを質問できるような雰囲気の空間でもあったところがとても良かったです。個人的には、さくらインターネット社の田中さん@kunihirotanaka と色々お話しできたりしたのが非常に楽しかったです。
前述した通り、何名か旧知の中ではあるものの対面ではご挨拶したことのない方がいらっしゃり、そういった人たちとコミュニケーションを楽しむことができたり、そういった方々と一緒にセッションを受け、コミュニティマーケティングに関する議論を深めることができた点も、オフライン参加ならではの醍醐味だったように思います。
自分は可能な限り全ての時間帯のセッションに参加していましたが、中でも特に、さくらインターネット社の田中さんとクラスメソッド社の横田さんのお二人がメインスピーカーをつとめられたセッション「企業トップが語る、ビジネスとコミュニティの掛け算を実現する秘訣」が非常に印象に残りました。
特におふたりの、「コミュニティとは?」という問いに対する回答としての「会社も1つのコミュニティ」「立場を超え壁と壊し融合していく存在」という回答には色々と考えさせられるものがありました。
自分の中ではぼんやりと、「コミュニティ = 特定の目的のために構成された空間」というイメージが強くあったのですが、確かに構成されたというよりも、もともと存在していたものがお互いに惹かれあい、特定の目的や実現のために立場を超え、壁と壊し融合していく存在でもあるなと気付かされました。
また田中さんからは他にも「成長しているマーケットの中に身を置いた方がいい(その方が色々と楽)」「成長マーケットにあるコミュニティに身をおかないと、良いコミュニティを作ったとしても萎んでしまうリスクがある」などといったお話がありました。
これについては小島さんと KT さんとでの別セッションで同様に「愛があるが故に1つのコミュニティに注力してしまう人は多い」「でも1つだけだと現在は不確実性の時代、結構リスクがある」というお話もあり、あわせて色々と考えさせられました。
元 BEAMS 社 矢嶋さんほか、ヤッホーブルーイング社の佐藤さん(ジュンジュン)、コメダ社の松岡さんによる「これからの”あたりまえ”なマーケティング戦略〜コミュニティで顧客との絆を深め、共に成長する〜」というセッション、特に矢嶋さんのお話がとても興味深かったです。
「もし仮に自分がコミュニティ運営するのであればこれだ!」と思うものも多く、勉強になりました。
ただ、当日矢嶋さんのスライド撮影および SNS での発信がすべて NG であると案内があったため、ここでの詳細な言及は控えさせていただきます。
ただセッション自体はとても良い内容でしたし、おそらくオフラインでなければあそこまで踏み込んだ話は難しかったと思います。
こちらのセッションは、当日参加できて本当に良かったです。
ラストセッションでは、小島さんとKTさんとによるセッションとして「ビジネスも人生もグロースさせるコミュニティとの向き合い方」が用意されていました。
事前に小島さんの書籍『ビジネスも人生もグロースさせる コミュニティマーケティング』の内容(特に第5章)に近い話を聞く形になるのか?と勝手に予想していました。
ただ実際にはメインスピーカーである KT さんが、コミュニティとの向き合い方やご自身の携わるコミュニティにどのように取り組まれているのか、何をなぜ注視しているのかといったお話をメインでなさり、小島さんはモデレーターに徹する形で進行されました。
KT さんのお話を聞いていて思ったのですが、「いかに目端が利くかどうか」がコミュニティを運営していく中では非常に重要ではないかと考えさせられました。
実際、KT さんの発言の中にはコミュニティを取り巻く外側の話も多く、例えば以下のような事柄について言及されていました。
- 多くの製品が今後機能差をつけにくくなっていくであろう話
- エヴァンジェリストが1人で頑張るというのは実は効率がものすごく悪いという話
- 社外にメンターを求めるようなケースが今後より増えていくのではないかといったような話
そういった環境下で、どのようにコミュニティを運営すべきか(もしくはコミュニティがあるべきか)といったお話を伺えたのが、とても印象的でした。
後夜祭は300名中、200名弱の方が参加し、前述通りこちらも熱気が凄まじかったです。当日の雰囲気がわかる動画を撮影されていた方がいたので、そちらを貼っておきます。
後夜祭は店舗を丸ごと貸し切って行われたのですが、自分は席移動しながら、あまり普段は交流できないような別業種の方々と一緒にコミュニティマーケティングや仕事の話をしつつ、中華料理とジンジャエールを楽しみました。
ちなみに結構びっくりしたのですが、CMC_Meetup が名古屋で行われる際によくこちらのお店(シルクロード)で懇親会が行われるそうなのですが、あまりにもシルクロードが好きすぎてなんと勝手に(!?)同好会を結成、非公式ではあるもののステッカーが作成、配布されていました(笑)
「こんなところでもコミュニティ(同好会)を作るのか…すごすぎる…!!」と、大変感心させられました(笑)
ちなみに以前「公認にしてくれないか?」と店舗に交渉を試みたそうなのですが、店員さんも困惑され頓挫したものの、後夜祭当日に交渉したところ、なんと正式に公認を得られたとのこと…!!
おめでとうございます!
何枚かステッカーもいただいているので、当日受け取れなかった東京の方で欲しい方はぜひ川手までご連絡ください^^
参照:(#CMC_Central)推し中華料理店を後夜祭の会場にしたら新たなコミュニティが生まれた話
ちなみに最後は銅鑼〆でした(すごい)
最後にいくつか、自分自身の反省を踏まえて次回以降参加される方の参考になるような情報を書いておければと思います。
自分が申し込んだ時点ですでに予約でいっぱいになっていたセッションもあり、もし何か気になるセッションがあれば早めに申し込まれた方が良いかと思います。
当日自販機が近辺になく、自分は近隣のコンビニで水を購入し向かいました。
当日はたまたま真夏日だったので、自分はミネラルウォーターを2本購入し持ち込みました。
また自分は受け取りに伺えませんでしたが、当日はスポンサーだった KEEN さんがアイスコーヒーを無料配布されていたりもしました。
ただそれでも、もし行かれる方は飲み物は事前に購入または持参された方が良いかと思います。
次回は別会場になるかもしれませんが、自販機があっても数に限りがある場合もありますので。
当日は複数のセッションが同時進行していたこともあり、またそれぞれの内容が #CMC_Central に投稿されていたため、セッションを聴きながら他の人の考えだったりを見てみたいと思っても、少し確認しにくかったです。
実際、自分と同じようにムッタさん@MUTAGU も感じられたようで、当日ハッシュタグの運用について言及されていました。
多くの方が投稿されるからこその、課題ですね(汗)
自分は「他の人が検索してレポートを書く際にわかりにくくなると良くないな」と思い、ムッタさんのポストを真似て、セッション名をそのままハッシュタグに割り当ててポストしていました。
もしかすると事前にセッションに ID などが付与されるほか(セッション名の入力だと手間なので)、セッションごとに直前に QR などで案内があったりするとスムーズだったかもしれません。
おそらく次回以降改善される可能性が高いかと思いますが、次回以降参加される方はご注意ください。
■追記(2024.7.2)
当日はセッションごとではなく、会場ごとのハッシュタグもあったようです(すいません、川手は気づけませんでした…!)
ふじいさん@mayuno_twi 情報のご提供ありがとうございます!
自分は今回本編と後夜祭に参加したのですが、後夜祭でご一緒した方に話を伺ったところ「前夜祭がむしろメインです」と力説されてしまいました(笑)
その方曰く、前夜祭が最高に盛り上がったようで、4時ごろまで飲み歩きホテルへ戻り、仮眠をとった上で本編に参加されたとのことでした(苦笑)
自分ももし叶うのであれば、次回以降は前夜祭に参加した上で、本編含め後夜祭も参加できればと思います。
文責:川手 遼一